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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 基礎32 数の増減 数の変化を考える その7 増加と減少と暗算

2009/4/17(Fri)
 数の増減を考えるに当たって、どうしても暗算が必要であることは前回に詳しくお話ししました。そこで、今回はその暗算の仕方について詳しくお話ししていきましょう。
次の例題をご覧ください。

(例題)
 ミカンが8個ありました。太郎君が3個食べましたが、お母さんが4個買ってくれました。ミカンは今何個ありますか。

これは、数が減少してから増加する問題です。数の増減のポイントは、数が減ったか増えたかを捉えることが大切です。まず、初めにあったミカンを食べてしまったのですから数が減少します。その後買ってきたので今度は数が増えます。つまり、8個から3個を取って5個になり、そこに4個足して9個になるということです。

初めからこの過程を暗算で行うことは難しいので、まずは、おはじきを使った操作をしてみるといいでしょう。暗算は頭の中に数を内面化して行うのですが、内面化するためには、それをイメージするために自分自身の体験が必要です。数が増えたか減ったかを考えるためには、ミカンを実際に食べることも必要ですが、おはじきを使うことは、数の操作をイメージ化するために必要な行為です。
それも、初めからこの数の2つの変化を一度に行うのではなく、次の3段階を経て行うといいでしょう。

  • 1回ずつおはじきを操作する
     ミカンが8個ありました。(8個おはじきを出す)→太郎君が3個食べました。(おはじきを3個取り除く)→お母さんが4個買ってくれました。(おはじきを4個付け加える)

  • 何回かの変化をまとめておはじきを操作する
     ミカンが8個ありました。(8個おはじきを出す)→太郎君が3個食べましたが、お母さんが4個買ってくれました。(おはじきを3個取り除いて、4個付け加える)

  • 全部の話を聞き取っておはじきを操作する
     ミカンが8個ありました。太郎君が3個食べましたが、お母さんが4個買ってくれました。(8個おはじきを出し、3個取り除いて、4個付け加える)


このように繰り返し練習して、まず数の増減に慣れることが大切です。いろいろな場合で数の増減がスムーズにできるようになってから、暗算の練習を行うといいでしょう。暗算練習にはぜひ「暗算練習機」を使ってください。暗算の練習をおはじきで行うと、操作に時間がかかり、指示された数を聞き落としたり、また、聞いても忘れてしまうことがあります。「暗算練習機」は自分の思った数がすぐに出せるので使いやすく、練習には適しています。

そして、暗算を練習するときはできるだけ少ない数で行うことが大切です。数が多いとどうしても指を使いたくなるのです。数の増減の意味をつかませるためには大きい数でもいいのですが、暗算については、初めはできるだけ5以内の数を使って練習してください。そして、同時に数の構成についても練習をして、大きな数の構成ができるようになってから暗算で行う数も増やしていってください。

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