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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 基礎31 数の増減 数の変化を考える その6 増加と減少

2009/4/10(Fri)
 今回も前回に引き続き数の増減について考えていきたいと思います。「ひとりでとっくん46 数の増減」 の中には、話を聞いて、そこから数の変化を考えて、最後にいくつになるかを出す問題がたくさんあります。そのうち数が1回変化する問題については以前にここでお話ししていきました。そこで、今回は数が2回変化するものについて考えていきたいと思います。
こうした数が2回変化する聞き取りの問題は「ひとりでとっくん46 数の増減」P14~P23の10ページに渡って載っています。それはいろいろなパターンの数の変化が捉えられるようしているからです。代表的な問題を例に挙げてみていきましょう。

1. 数が2回減少する場合(P14(1))  * 10-3-2
 「砂場で子どもが10人遊んでいました。お昼に3人帰りました。少し経つとまた2人帰りました。子どもは何人になりましたか。その数だけ赤い×を描いてください」

2. 数が増加してから減少する場合(P16(1))  * 5+4-3
 「ドーナツが5個ありました。お母さんのお友だちが来て4個くれましたが、そのうち3個食べました。ドーナツは何個ありますか。その数だけ赤いを描いてください」

3. 数が減少してから増加する場合(P20(1))  * 10-7+5
 「お花が10本咲いていました。夕方に7本しおれていましたが、次の日に5本咲きました。今、お花は何本咲いていますか。その数だけ赤いを描いてください」

注 : 問題中の( )は「ひとりでとっくん46 数の増減」の中の掲載ページです。「*」はこの問題をたし算やひき算で考えたときの式です。実際には立式しないで、聞き取っただけで数の変化を捉えさせて答えを出してください。

 これ以外に数が2回増加する場合(リンゴが5個あります。お父さんが2個、お母さんが3個買ってきました。リンゴは全部で何個になりましたか。など)もありますが、数の増減においては数が減少する場合の方が難しいので、この問題集では、聞き取って数の増減を考えていく問題ではすべて数の減少が関係した問題を入れてあります。
ここでこうした数の増減を考えていくときの注意すべき点を考えていきましょう。ポイントは、聞き取ったいろいろの場合で数が増えているのか、減っているのかを正しく判断することです。例えば 1.では「帰りました」ということで数が減ったことを表しています。2.では「くれた」が増加、「食べました」が減少を表し、3.では「しおれた」が減少、「咲いた」が増加を表しています。このように、聞き取ったひとつひとつの言葉の意味を正確に捉えて、そこから数が増えたのか減ったのかを適切に判断していかなくてはならないのです。したがって、この問題においては数に関しての学力とともに、話をしっかり聞き取るという国語力が必要になってきます。
 さらに、数の増加、減少に合わせて数を変化させて、今いくつなっているかを常に考えていくことが必要とされます。数が2回変わりますから、数が変化したことを聞き取って、すぐに今いくつになっているかを考えていかないと、この変化に追いついていけなくなります。まして、最近は数が2回変化した上に一対多対応や数の多少などの問題が組み合わされてきますから、数の変化を捉えて素早く答えを出していく必要性は高くなっています。したがって、どうしても数の増減では、暗算の能力が求められているのです。
数の増減における暗算の方法については、次回以降お話ししていきましょう。

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