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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用10 分類計数11 数の規則性

2008/10/17(Fri)
 今回は、数の規則性について考えていきましょう。「ひとりでとっくん17 分類計数2」 の中に次のような問題があります。

 お皿の上にあるリンゴは、ある決まった数ずつ増えています。空いているお皿のリンゴはいくつになりますか。その数だけお皿の上にをかいてください。
解答
上段左から 4個、5個、 2段目左から 7個、9個、 3段目左から 4個、10個、 下段 10個

 この課題は、数学で言う「数列」の課題です。このように数学的な考え方でも、形を変えれば幼児でも扱うことができるのです。しかし幼児の場合、数字は使えませんから、このようにをかいて考えていくことになります。

この場合、いかに数の変化をとらえていけるかがポイントです。上段は、リンゴの数が1から2、3・・・と変化しており、数の順序に従っていますから、容易に1個ずつ増えていくことがわかります。2段目も同様に1、3、5と追っていけば2個ずつの変化が理解できるでしょう。
ところが、3段目の問題は難しいと思います。それは、2つ目が欠けているため、どのように数が変化しているかを、3つ目から4つ目への変化で判断しなければならないからです。ここでは6が8になっていますから、2個増えています。そして、この法則性を1つ目と2つ目に持っていって考えるという、いわゆる逆思考的な考え方が求められるのです。

一般に幼児の場合、変化を捉えることが苦手です。例えば丸、三角、四角、ひし形など形を使った約束による数の変化の問題で、リンゴを1個持ってを通ると2個になって出てくるとします。つまりを通ると数が1増えるのですが、これを勘違いして、を通ると2個になると思ってしまい、リンゴ3個がを通る場合、4個が正解ですが、間違えて2個としてしまうことが良くあります。数の変化については、はじめの1個と後の2個を比べて、考えなくてはならないため難しいのです。こうした過程を捉えるよりも、つい最後の結果としての2個を見てしまいます。
しかし、いつまでも結果だけを見ていては論理的思考力は育ちません。変化をしっかり捉えさせることが必要です。そのため、もしこの課題ができなかった場合はペーパーだけを使うのではなく、ぜひ具体物を使って練習してください。身近にあるものやおはじきを使って、数が増える、減る、いろいろな場合について練習をしてください。

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