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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

常識16 理科的常識16 鏡映像

2008/02/15(Fri)
 今回は、鏡について考えてみたいと思います。
「ひとりでとっくん55 理科的常識2」の29ページに次のような問題があります。

 鏡に映ったものの中で、おかしいところにをつけてください。
(正解)
鏡の中のペンを持つ手、時計の短い針、時計の12の数字に

 鏡は、日常生活の中にありますから、子どもたちにとっては身近な存在です。この場合、子どもが鉛筆を持っていないのに、鏡の中では鉛筆を持っているということは、鏡映像に関係なく、常識問題としてすぐに気付くと思います。

しかし、時計の短針と12の数字については、普段からかなり注意して鏡で時計を見ていないとわからないかもしれません。左側の時計の短針は3を指していますが、鏡の中の短針は9を指しているので、何か変だと思っても、どうなっていたら正しいのかをきちんと言語化できる子は少ないでしょう。もしかすると、針ではなくて、文字盤が間違っていると思う子もいるのではないでしょうか。

鏡に写っている数字の12がおかしいと気がつく子は、今の時点ではあまりいないと思います。それは、数字についてあまり学習していないからです。小学校入試において数字を扱う学校はほとんどありません。ですから、数字についての理解が不十分ですし、それが鏡にどう映るかはもっと難しい課題となるからです。

子どもたちがこうした鏡映像の課題を苦手とする原因のひとつとして、あまり鏡を見たことがないということがあると思います。また見ていたとしても、じっくりとそこに映る自分の姿を観察しているわけではないでしょう。しっかりと鏡を見ていれば、この絵はどこかおかしいと自然と思うはずです。何事も実際に確かめてみることが大切です。まずはご家庭にある鏡を使って、自分の顔や体などいろいろなものが、どのように映るかを試してください。さらに、自分だけでなく今回の問題のように時計なども映して、文字盤の見え方などをしっかりと観察してください。鏡映像を考えるときは、右手・左手の問題をあまり考えすぎずに、はんこを押すようにそのまま映ると考えてください。
「ひとりでとっくん81 鏡映像」 に、鏡映像に関するさまざまな問題が載っています。ぜひチャレンジしてください。

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