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週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」

【質問60】

2007年9月14日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

 雙葉を第1志望に考え、これまで学習してきましたが、成績が思うように上がらず、迷っています。聖心も願書を出すつもりで用意していますが、これまで指定校クラスは、ずっと雙葉クラスを受講してきました。学習面において、志望校を変えた場合どんな問題が出てくるのか。また聖心にした場合、直前に何をしたら良いのか、教えてください。

 この時期になって、第1志望校をどうするか、毎年相談が多いものです。特に、雙葉をめざしてきた方が、第1志望校を変えるケースが目立ちます。白百合に変更したり、田園雙葉や聖心に変更したりする例が過去にもたくさんありました。学力検査の偏差値で志望校が決められる中学校入試のようにいけばいいのですが、小学校入試に限っては、そうはいきません。学力試験だけで、合否が決まらないからです。

雙葉志望を聖心に変える場合、どんな対策が必要か。私自身が両校の「指定校クラス」を担当していますので、学習内容面からいくつかアドバイスしましょう。まず、ペーパーテストの対策ですが、この点については、雙葉の勉強をしてきていれば基本的には何も心配ありません。ただ、それだけでは足りない面があります。それは次のような点においてです。

  1. 数に関する問題については、雙葉で十分カバーできますが、暗算練習は徹底してください。なぜか。聖心の場合、話の内容理解の中で、数に関する問題がよく出されるからです。ペーパーには場面がありません。解答欄しかない場合が多いので、暗算で解かなくてはならないケースが多いからです。
  2. 数に関してもうひとつあります。雙葉は掛け算や割り算につながる「一対多対応」に関する問題が多いのに対し、聖心はこれまで足し算や引き算につながる、「一対一対応」や「数の増減」に関する問題が多く出される傾向にあります。最近ではその問題と、「一対多対応」が絡む「複合問題」が増えています。
  3. 図形に関しては、聖心は「図形模写」「欠所補完」が多いのに対し、雙葉は「図形構成」「図形分割」が中心になります。聖心の入試では、最近あまり図形模写は出されていませんが、以前はよく出されていた学校です。最近の傾向から見れば、「立体物の模写」が要注意です。線対称や重ね図形も要注意です。
  4. 言語については、話の内容理解が中心で、両校ともかなり長いお話です。聖心の問題は、話の内容理解の形式をとっていますが、数を含めいろいろな領域の問題の問いかけがあります。地図上の移動が話の内容理解の中で出てくることも予想されますので、注意してください。
  5. 難易度からすれば、雙葉のほうが難しいと思いますが、聖心のほうがやさしいからといって安心できません。平均点は上がりますし、満点主義の考え方で出題してくるからです。一題のミスが大きな意味を持ってきますので、完璧にこなせる力を定着させてください。
  6. ペーパー以外の対策としては、絵画と手先の巧緻性は十分やらなくてはなりません。また、長時間体操座りをさせられますので、その対策も必要です。

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