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週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」

【質問40】

2007年6月29日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

 回転推理の問題が苦手です。どのような課題をどこまで学習しておけば良いのでしょうか。

 回転をともなう入試問題には、以下のように典型的な問題がいくつかあります。

(1)つみ木を使った前後左右の回転
 6面に色のついた立方体つみ木を使い、前後左右に何回か回転したときに、何色の面が上になるかを考える。
(2)回転図形
 絵や図形を何回か左右に回転したときの向きを考える。
(3)回転位置移動
 基本図形が方眼のように縦・横の線で区切られ、区切られたいくつかの部屋に形が書いてあったり色が塗られたりしている。それを左右に何回か回転したとき、書かれている形の位置や向きがどうなるのかを判断する。
(4)回転推理
 観覧車やルーレットに代表される課題で、回転の法則性を発見する。

 どの課題も実物を使って考えれば簡単にできる問題ですが、ペーパー化されると、極端に難しくなります。回転をどうイメージできるかにかかっていますが、その中にあって、観覧車やルーレットに代表される「回転推理」は、法則性を見つけ出せば簡単に解決できる課題です。

 観覧車を例にとって、どこが難しいのか、またどのように解けばよいのかをお伝えしましょう。観覧車には2つの典型的な質問形式があります。

(1)AがBのところにくると、Cはどこに着くか
(2)AがBのところにくると、Cのところには何がくるか
 
 つまり、同じ方向に同じ数だけ移動させれば解ける(1)のパターンと、逆周りに同じ数だけ戻さなくてはならない(2)のパターンがあります。当然(2)のパターンが難しいのですが、この2つの問いかけの仕方があり区別して考えなければならないため、「観覧車は難しい・・・」ということになるのです。

 実際の観覧車に乗った経験を思い出せば、(1)のパターンは生活感覚でも解ける問題ですが、(2)のパターンはある程度の論理性が求められます。つまり指定のところにこれから着くものは、今はその場所より後ろにあるものだ・・・という感覚が必要です。その感覚を育てるためには、ひとつずつ問いただしていけば良いのです。
 「一回動くと何が着くの?」「2回では何が着くの?」・・・とやっていくと指定のものからひとつずつ後ろに戻ることに気づくはずです。そうした経験をつめば、全体が5つ進むのなら、指定の場所から5つ後ろにあるものが着くということが理解できていくはずです。

 同じような問題として、「回転食卓テーブル」や「ルーレット」の問題がありますが、いずれも2つの質問が可能ですので、素材を変えて練習してみてください。

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