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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問26】

2008年05月30日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

先週学習した「逆対応」の問題の中で、量の移し換えの問題が難しかったようです。どのように指導したらよいのですか。

 飲み終わって残っているジュースの量を見比べて、飲んだジュースの量を推理し系列したり、量の違う水に同じ数の角砂糖を入れてできた砂糖水の甘さの順番を考えたりする内容を「逆対応」として括り、学習しています。以前学習した「順対応」は、例えば棒の長さと旗地の大きさを、量の多いほうから順に対応づけるものでしたが、逆対応は、片方は量の多いものから、もう片方は量の少ないほうから対応づけるという作業を行わなくてはなりません。
例えば、前述したジュースの問題であれば、たくさん飲めば飲むほど残りは少ない、少なく飲めば飲むほど残りは多くなります。この点については、生活感覚ですぐ判るのですが、「4番目に多く飲んだもの」を探すのは、残った量の少ないほうから、1番目、2番目・・・・と探さなくてはなりません。このとき、量の多いものから1番目・2番目・・・としがちです。つまり、生活感覚で解けるものとそうでないものがあり、論理が必要なものがあるということがわかります。

同じような問題は、いろいろありますが、ペーパー問題として難しいのは、移し換えの問題です。5つの瓶から5つのコップへ量を変えてジュースを移す問題です。どの瓶からどのコップへ移したのかを関係づける問題です。1番多く入れれば残りは1番少ないし、1番少ししか移さなければ、残りは1番多くなる・・・という関係づけです。1番多い・1番少ないは生活感覚でわかるのですが、2番目・3番目・・・となると間違える子が増えてきます。作業していくうちに、関係付けを忘れてしまうのでしょうか。こうした場合、対応づけの作業の方法が重要になります。1番多く移したコップの残りを探したら、次に判りやすい1番少なく移したコップの残りを探すのではなく、2番目に多く移した残り、3番目に多く移した残り・・・というように、見通しを持って作業することが大事です。

逆対応の問題は、遊びや生活に密着したものですから、設問の意味はわかりやすいのですが、生活感覚でわかる問題と、論理的に解かなくてはならない問題とが混在しているため、ある種の質問に対して間違いやすいのだと思います。

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