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週刊こぐま通信
「子どもはどこでつまずくか」(41)

数に関する問題は、複合問題の理解がポイント

2009年9月18日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

【質問41】
 数に関する問題は、どの領域よりも力をいれて行ってきたつもりですが、まだ不安を抱えています。最近の入試傾向を踏まえ、最後のまとめをするにあたり、どんなところを点検したら良いでしょうか。

 数領域の問題は入試でも一番多く出され、この領域の正答率が総合合格点に達するかどうかの分かれ目といっても過言ではありません。他の領域よりも問題のパターンがかなりはっきりしていて、学習しやすい領域でもありますが、最近の傾向は難問化の傾向にあります。入試問題を分析するひとつの視点として、昔からあるパターン化された問題と、新しい傾向である複合問題に分ける方法があります。

昔からあるパターン化しやすい単元としては
(1) 分類計数
(2) 仲間集め・仲間はずれ
(3) 同数発見
(4) 数の構成
(5) 数の合成・分解
(6) 数の多少
などがあり、新しい傾向で複合問題化しやすい単元としては
(1) 数の増減
(2) 一対多対応
(3) 包含除
(4) 数の等分
(5) 数のやりとり
などがあります。特に難しい後者の方の単元をどこまでマスターできているかを、もう一度点検してください。また、出題方法としてペーパーを使うケースがほとんどですが、場面が提示される場合と、解答欄だけが与えられ、「話の内容理解」のような形式で出される場合があります。最近の傾向は後者の方になりますが、その際「数の内面化」つまり「暗算能力」が問われることを押さえておかなくてはなりません。この暗算能力をどこまで高めておくがが、数の領域のポイントになるはずです。

複合問題化しやすいということは、求められている答えを出すために一度ある答えを出し、出た答えに基づいて違った数の操作をしなくてはならない問題のことをさしています。その点を踏まえて考えると、かけ算の基礎となる「一対多対応」の考え方をどこまでマスターできているかどうかが、数領域の最大のポイントになるはずです。

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