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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

いよいよ入試本番です

第645号 2018年10月12日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 都内の学校の願書受付も終わり、受験票も送られてきています。神奈川県では面接試験も始まり、都内の入試まで残り2週間あまりとなりました。最後のまとめの授業や学力点検で多忙な毎日をお過ごしのことと思います。運動会をはじめ秋の行事も目白押しで、子どもたちも入試準備と行事の準備で忙しい日々を送っていることでしょう。 9月半ばから始まった領域別総まとめの授業も、「未測量」「位置表象」「数」「図形」と終わり、今週は「言語」領域のまとめです。来週の「生活 他」領域ですべての授業を終了し、23日からの1週間は、学校別の最後の授業と補習授業が組まれています。

領域別まとめの授業はテスト形式で行いましたが、夏以降行った難しい問題はできても、案外基本問題ができていなかったことを知ってびっくりされた方も多かったと思います。これは、今年に限らず毎年の傾向で、難しい問題をペーパーだけでやってきた夏以降の学習の仕方に問題があったからです。基本をおろそかにして、解き方だけを教え込んでも身につかないし、その結果これまで分かっていた問題すらも分からなくなってしまうのです。問題を難しく考えすぎて正答できないケースが目立ちます。たくさんの問題をやってきたばかりに、問題を見たとたん、質問を聞く前から自分で見当をつけてしまうため、問題の意図を聞き間違えてしまうのです。今必要なのは、難しい過去問を次から次に与え、答え方を叩き込むことではなく、自らの力で解いていけるだけの基礎をしっかり確認し、自信を持って問題に向かう気持ちを高めていくことです。夏休みから続く勉強の連続で、やや疲れ気味の子どもが目立ちます。勉強に興味を示さなくなり、気持ちの上で逃げ腰になっていないか確認してください。本試験を一番いい状態で迎えるために守るべき大事なことがあります。それをご紹介します。

  1. まず体調管理をしっかり行うこと。その上で、生活のリズムを崩さず、入試本番までこれまでどおりの生活を続ける。入試のために幼稚園や保育園を休ませることは絶対にしない
  2. 早起きして、登園する前に学習時間を確保する
  3. 自信をなくすような難しい問題は避ける。少し背伸びしなければできない問題を与え続け、学習意欲・挑戦意欲を高めていく。易しすぎる問題では、かえってやる気をなくす
  4. 10枚のペーパーを30分でこなすように準備し、実際の試験にあわせて集中力が持続できるようにしておく
  5. 話の内容理解は、最低1問は毎日行う
  6. 暗算練習は毎日5分は続ける
  7. 質問を読み上げてからすぐに解かせるのではなく、どんな問題だったかを子どもの言葉で言わせる(ここで、聞き取りができたかどうかをチェックする)
  8. 1枚やったら答えあわせ・・・ではなく、10枚のペーパーをテスト形式で行った後、ていねいに答えあわせをする。これは夕方でもかまわない。10枚の中に、難問といわれる問題は多くても2問だけ取り入れる
  9. 答えが合っていても間違えていても、答えの根拠を説明させる
  10. 時間は必ず設定し、時間内にすばやく解く意識を高めておく
  11. 繰り返し間違える問題は、もう一度基礎からしっかり固めておく
  12. 夏休みに使った「がんばり表」を復活させ、目標を立て、実現できたら色を塗ったりシールを貼ったりすることで達成感を与え続けていく
  13. 夏前に配布した「基礎学力点検ボード」をもう一度取り出してやってみる
  14. 日付の入った10月の毎日トレーニングは必ず実行し、入試本番までの学習リズムを大切にする

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