ページ内を移動するためのリンクです
MENU
ここから本文です
週刊こぐま通信
「室長のコラム」

入試を控えた子どもたちの今

第455号 2014/10/10(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 都内の願書提出も終わり、やっと一息つけると思いきや、すぐに面接試験が始まります。
教室に通う子どもたちを見ていると、運動会や遠足等、秋の行事が目白押しで、やや疲れ気味に感じますし、中には夏の頑張りの反動からか、やや勉強から逃げたい気持ちになっている子も見られます。また、季節の変わり目で体調を崩し、マスクをしてくる子も増えてきました。こうした結果、集中力を欠き、基礎的な問題でミスをしたり、時間内にペーパーが終わらないケースが目立ち始めています。

ばらクラスの授業もあと2回を残すだけとなり、10月の最終週は、学校別に補習授業を組みながら、普段の流れを遮らないで入試を迎えられるように準備しています。願書書き等で忙しかったご両親が、また子どもと向き合い、学習に力を入れて子どもの様子が把握できるようになったのか、「最近うちの子どもは・・・」と心配になることをいろいろ相談に見えています。特に月齢も高く、模擬テストなどでも良い点を取っていた子どもが、急に基本問題ができなくなったと相談に見えるケースが増えてきていますし、実際教室での様子も以前と違う子が目立ちます。周りのプレッシャーを子どもなりに感じているのか、また、評価を気にしているのか、以前ほど取り組む姿勢に元気が見られない子が何人も見られます。毎年決まってこの時期に起こる現象ですが、必ず原因があるはずですので、その原因を早く取り除いてあげなくてはなりません。
  1. お父さんお母さんの期待に子どもなりに応えようと必死で、それがプレッシャーになっている
  2. 難しい問題をかなりの時間かけてやってきた結果、問題を見た瞬間予想立てをしてしまい、指示がしっかり聞けない
  3. 難しい問題をたくさんやってきたばかりに、易しい問題をかえって難しく考えてしまう
  4. 園での行事やその準備のために肉体的に疲れていて、集中力が極端に落ちている
  5. 「まだ同じことをやるの・・・」といった具合に、学びの新鮮さがなくなった分、集中力に変化が出ている
まだほかにも原因は考えられますが、こうした状況下で入試まであと3週間ほど過ごさなければなりません。家庭での効果的な学習を最後まで続けるために、以下の点について子どもの様子をしっかり把握し、体と心の健康を第一とした、最後の学習に励んでいただきたいと思います。
  1. 1回の学習時間を実際のペーパー試験を想定し、30~40分を1単位として、その中で8枚程度のペーパーをテスト形式で行う
  2. 8枚のペーパーは、8割は基本問題、2割を難しい問題とし、問題の取捨選択はあらかじめ保護者が行っておく
  3. 2割の難問対策の中に入れるべき課題は以下の通り
    シーソー・つりあい・四方からの観察・地図上の移動・飛び石移動・一対多対応の応用問題・交換・数のやりとり・線対称・重ね図形・回転図形・言葉つなぎ・言葉づくり・観覧車・魔法の箱
  4. 「話の内容理解」は必ず毎日最低1問は解く
  5. 暗算練習は毎日5~10分間行い、数操作の感覚を鈍らせない
  6. 図形は、ピクチャーパズル・三角パズル等を行い、感覚を鈍らせない
  7. 常識問題は1問でも多く取り組み、理解を正確にしておく

PAGE TOP