週刊こぐま通信
「室長のコラム」合格者からのアドバイス
第196号 2009/5/1(Fri)
こぐま会代表 久野 泰可
こぐま会代表 久野 泰可

4月19日と26日の両日、恵比寿本校を会場として「第5回こぐま会女子校合格フェア」を開催いたしました。今年のテーマは「親子で勝ちとる第一志望校」。子どもたちがテストや授業を受けている間、保護者の方には学校別セミナーなどに参加していただき、学校別クラス担当者が最新の情報に基づいて話す「これから半年間の学習の進め方」等を聞いていただきました。
26日の午後には、会員の卒業生の皆さま(5名)にお越しいただき「合格者からのアドバイス」と題した懇談会を行いました。定員を超えて50名ほどの皆さんが参加され、年中11月から年長10月までの家庭学習の進め方などについて、進行役の質問に答えていただきました。体験に基づいたアドバイスですからきわめて具体的であり、私たち教師の話とは違う視点からの経験談は、参加された皆さまには大変参考になったのではないかと思います。私も聴衆の一人として参加させていただき、それぞれのご家庭における合格に至るまでの努力の積み重ねを感心しながら聞かせていただきました。
- 志望校選択については、必ずその学校に足を運び、第2・第3志望校であっても、もしもの場合、行く気持ちのある学校を選択すること
- ひとつの方針のもとで、学習を貫徹させること(塾のつまみ食いをしない)
- 家庭でできることは、家庭でしっかり経験させること(お金を出せば何でも身につくという発想を持たないこと)
- 子どもの興味関心を引き付けながら、できる限り具体物を使った学習を家庭でも実行すること
- くだらない噂話に足元をすくわれないこと(服装・写真・願書提出の郵便局など・・・)
- 願書はできる限り具体的なエピソードを書く。そのために、4月以降はできる限り父親も子育てに参加し、自然体験などを一緒に楽しむこと
- 季節ごとの行事は必ず家庭で実行すること
他にも貴重なアドバイスがたくさんありましたが、その中でもこれから受験する皆さんにぜひ耳を傾けていただきたいことは、「1年間のきちんとした指導方針のもと、それを信じてひとつひとつていねいに課題を解決していくこと」の大切さです。あれもこれもとたくさんの塾を掛け持ちして準備することが決して良い結果を生まないこと。それどころか、学び方ひとつをとってみても、その違いがかえって子どもを混乱させることになってしまう・・・ということを知っておいてください。ひとつの方針を信じ、それを徹底して家庭でも行うこと。目標をしっかり定め、それをひとつひとつ解決していく先にしか「合格」はないということです。その意味で、家庭学習の役割や大切さをもっと認識すべきだと思います。