週刊こぐま通信
「Primary English コラム」はじめての英語
第9号 2008/03/07(Fri)
Primary English 代表 廣瀬亜利子
Primary English 代表 廣瀬亜利子

このクラスは、4月からの通年クラスである「Primary English」への導入編で、全15回で構成されています。ここでの一番の目的は、英語の26文字の音を正しく発音できるようになることと英語の土台作りです。発音面では、特にRとL、SとTHの区別とそれぞれの正しい発音の仕方は、初回を除いて毎回しっかり練習します。土台作りとしては、12までの数、天気、あいさつ、曜日、自分の生まれ月、“What’s this? It’s a balloon.”などの簡単なやりとり、大きい、小さい、長い、短い、新しい、古い、そして10色の色について、少しずつ学んでいきます。
ただ、言うまでもなく、英語は私たちにとって母国語ではないので、同じことを何度も繰り返していないと、週一回ぐらいの頻度ではすぐに忘れてしまいがちです。たとえば、bigと smallを習ったあとlong とshortを練習しはじめると、big とsmallは上書きされたかのように、あっさり忘れてしまうのです。したがって、今学んでいることは常に繰り返しつつ、ひとつずつ新しいことばを付け加えていくというやり方しかありません。そのようにして、こつこつと積み上げていくことで、少しずつでも確実に頭の中に定着していくのだと思います。しかし、ただ教師の模倣をさせて繰り返させるだけは効果があまり期待できません。

子どもたちにとってはじめての英語だからこそ、特に私が重視している点があります。それは、かならずことばの意味をしっかりと伝えることと、褒めることです。たとえば “a cat”の“a”の一言にいたるまで、意味を正確に伝えます。意味もわからずただ先生のまねをしているだけでは、頭の中に吸収されていかないことを長年の経験から確信しているからです。それに対して、意味がはっきりわかっていれば、頭のほうでもすっと受け入れることができるのだと思います。そして上手に言えたときは、思いっきり褒めてあげます。そうすると、子どもたちはますます上手になりたいと思う気持ちになるからです。
私は、はじめて英語を習う子どもたちの先生がネイティブスピーカーである必然性はまったくないと思っています。それよりもしっかりと意味を理解させ、褒めることの方が、効果は大きいと思っています。

土台作りの完成も、あともう一息です。このあと4月からは「Primary English」へと続いていきます。