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週刊こぐま通信
「手先の巧緻性クラス コラム」

リボン結びに挑戦

第2号 2009/1/9(Fri)
こぐま会教務部
手先の巧緻性クラス担当 木内 比呂美
 昨年スタートしました手先の巧緻性クラスも11月から第2期目に入りました。

手先の巧緻性という耳慣れない響きも小学校受験では必須項目のひとつですから、皆さん興味は持っていただいているようなのですが、ついつい後回しにされてしまう課題でもあるようです。ひも結び・箸つまみ・運筆など、どれも1日2日で急にできるようになるというものではなく、日々の練習の積み重ねが何よりも大切です。しかし、その練習が地味でつまらないものであっては上達しません。手先の巧緻性クラスでは、子どもたちがいかに楽しく練習できるかカリキュラム内容に趣向をこらし、自然なかたちで巧緻性が身につくように心がけています。

新年中の子どもたちはまだまだ集中が持続できず、「トイレ」「お腹空いた」「お菓子はないの?」「遊びたい」などの言葉が飛び交うこともありますが、この1年じっくりこの子たちのペースに合わせながらも、たくさんの経験をさせてあげたいと思います。基礎をしっかり定着させ、来年には巧緻性大好きな年長としてスタートがきれることでしょう。
新年長児のクラスはクリスマスのアドベントカレンダー作りを通して、リボン結びに挑戦しました。リボン結びは1回や2回の練習ですぐにできるようになるものではないので、思わず途中で投げ出したくなる課題のひとつだと思います。練習しているお子さまはもちろんのこと、教えているお母さまもイライラがピークに達するのではないでしょうか?
しかし、リボン結びができるようになるというのは本当に素晴らしいことだと思います。大好きなお友だちへのプレゼントをリボンで飾ることもできます。スニーカーのひもを自分で結ぶことや、お母さまのエプロンを結んであげるお手伝いもできるのです。女の子はお洋服についているリボンや、髪の毛のリボンをひとりで結べる喜びも味わえます。

こんな魅力的な課題を投げださずに練習してもらうために、今回はお菓子の力を少し借りることにしました。
クリスマスを待ちわびながら25個の袋にお菓子を入れ、ひとつひとつ大切にリボンで結んでいきました。初めてリボン結びを覚えるのですから、縦結びにならないように正しく教えてあげたいものです。大人は手が覚えてしまっているので、子どもに教える際ついつい流れるような動きになってしまったり、なんとか伝えようと言葉ばかり多くなってしまいます。
しかし、1番大事なことは、『どこが、どうして難しいのか』を徹底的に分析して、ゆっくりゆっくり・・・とにかくゆっくり動きをみせてあげることだと思います。ゆっくりひとつひとつの動きを大切に提示して見せている時、子どもたちの指は不思議と同じように動いています。実際リボンを手にすると、まだまだおぼつかなかったり汗でリボンがヨレヨレになってしまったりしていますが、リボン結びの練習として良い一歩を踏み出せたのではないかと思います。

翌週の授業では、空いた時間にリボンをたくさん結び、ツリーに飾りつけてもらいました。
前の週、苦労してたった3つのリボンをどうにか結び終えた子どもが、ひとりで手つきよくスムーズに結びながら、お家で毎日練習したことを報告してくれました。授業での練習をお母さまがきちんと引きついでくれて、はじめてこのクラスが大きな意味を持つのだと実感させられました。
『箸つまみ』なども投げ出したい課題の上位にのぼるかとは思いますが、授業で練習したことや、つかんだコツを無駄にすることなく繰り返しお家でも練習していってほしいなと願っています。

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