週刊こぐま通信
「学習相談Q&A」【質問18】
2007年3月16日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。 今年の秋に受験するものですが、雙葉小学校と学習院を希望しています。
テストの方法を含め、入試問題の傾向がだいぶ違うようですが、学校別の対策はどのようにとれば良いのか、アドバイスをお願いします。

第1希望校と第2・第3希望校の試験の方法や内容が極端に違う場合、対策のとり方を工夫しなくてはなりません。2つの学校の指定校が取れれば、それに越したことはありませんが、基本と指定校2つでは週3回通うことになり、相当の負担がお子さんにかかりますし、家庭学習の時間も、複数校の対策をとるほどたくさん確保できるわけではありません。ご質問の雙葉小学校と学習院では、試験の内容も方法もぜんぜん違います。こうした場合どうするか。判断する場合いくつかの観点があります。
- どちらが内容的に難しいか
- 家庭でできることは何で、できないことは何なのか
- 夏休み以降の入試直前にトレーニングしても間に合う内容か、そうでないか
雙葉小学校は1日目にペーパーと手先の巧緻性、2日目は行動観察です。学習院はペーパーを使わず、すべて個別テストの形式で行います。雙葉のペーパーは難しく、学習院の記憶問題や図形課題は相当難しいものが出されます。雙葉は数が重視されますが、学習院は数の問題はほとんど出ません。
こうしたさまざまな点を考えると、日常的には雙葉向けの講座で学習し、学習院の対策は過去の資料を参考に、とりあえず具体物を使って家庭で行ってください。そして、7~8月の夏休みには、学習院の講座を受講してください。そして、9月~10月の直前講習は、雙葉と学習院の両方を受講されることをお勧めしします。
この二つの学校に限らず、複数校受験される場合の学校別対策は、表面的な難しさだけでなく、家庭でできることとできないことをしっかり区別し、家庭でできないことを教室で補うことが必要です。夏休み前までの学習方法と夏休み以降の学習方法とではおのずから違ってきますので、正確な情報を集めてその対策を考えるべきです。そして、これまでの経験ではっきり言えることは、あれもこれもと抱え込まないで、まず第1希望の学校の合格を目指し、徹底してその準備をすることで、結果的に複数校合格していくのです。たくさん受けてどれか合格できれば・・・という考えではどこにも合格できません。