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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

図形 基礎20 線の模写1

2009/12/04(Fri)
 前週までは「数」についてのさまざまな問題を取り上げてきましたが、今週からしばらく図形について考えていきたいと思います。
図形の領域においては、図形それ自体を認識していく問題と図形を描いていく問題の2つに分けられます。ここ何回かにわたって、後者の図形模写の問題について考えていきたいと思います。

図形模写で求められる能力は2つあります。ひとつは、図形を正しく認識しているかどうかを見るという観点です。授業でも、図形パズル等の構成が苦手な子は、図形模写が上手にできないことが多くあります。この図形模写と図形認識との関係については、別の機会に考えていきます。
図形模写のもうひとつの観点は、筆記用具をしっかり持って線をきちんと引くことができるか、ということです。これは小学校に入った時に字を描くことがスムーズにできるかどうかということにつながっていきます。いわゆる運筆の課題です。日本女子大附属豊明小学校の入試問題では、毎年のように線の模写の問題が出題されています。この課題とクーピーを使った色塗りの2つの課題で、運筆能力がどの程度備わっているかを見ています。

一定の筆圧で字を書くのは比較的難しいことです。まず正しく鉛筆が持てなくてはなりません。幼児の場合クレヨンやエンピツを持っているところを見ると変なもち方をしている子がいます。いったんついたくせはなかなか直すことはできません。注意して初めから正しく持つように心がけましょう。エンピツの真ん中あたりをもって描いている子がいますが、これでは力が入らず筆圧が弱くなってしまいます。エンピツの削ってあるところの少し手前を持って、力を入れて書けるようにしましょう。
次は、スムーズに線が書けるかどうかという点です。これは、エンピツをもって紙に大きな円を描く練習をするといいでしょう。きちんとした円にならなくても結構です。ぐるぐると連続した円運動をしながら線をかいてください。とにかく一定の筆圧で大きく続けて線が書けることが大切です。

こうして線がスムーズに書けるようになったら、次は見本同じように線を描いていく練習をしましょう。これは「ひとりでとっくん66 線の模写」 を使うといいでしょう。

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