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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

常識12 理科的常識12 生き物の赤ちゃん

2008/01/18(Fri)
 前回は生き物のすみかについてみていきましたが、今回は生き物の赤ちゃんについて考えていきましょう。
「ひとりでとっくん55 理科的常識2」の15ページに次のような問題があります。

 上の生き物の赤ちゃんはどんな形をしていますか。下から選んで線結びをしてください。
(正解)
上段左から 下段の左から2番目、まん中、一番左、一番右

 この問題は、それぞれの生き物の生態をよく知らないとなかなか難しい問題だと思います。それぞれの生物の成長過程を見ていくと、メダカやニワトリは、卵から孵ると大人の姿とあまり変わらない形になりますから捉えやすいと思います。しかし、カエルは「卵―オタマジャクシ―カエル」となり、卵から孵った姿からあまり大人の姿が想像できません。カブトムシにいたっては、「卵―幼虫―さなぎ―成虫」と完全変態の虫で、4段階の変化をしますからなおさらです。昆虫の幼虫はどれも同じような姿をしていますから、カブトムシの幼虫の姿、形をきちんと知らないと、この問題はできません。 知るといっても、ただ知識として覚えているだけではあまり今後の発展はありません。大切なことは、生き物そのものに興味を持っているかどうかの問題だと思います。これは、前号の石をどけたところにいる生き物の問題で、そこで発見した虫に興味を持てるかどうかという問題と同じです。オタマジャクシを池で見たときに、それについて調べること。カブトムシの幼虫を育てて、その成長過程をつぶさに観察すること。こういった機会があれば、そこで得られた知識はカエルやカブトムシにとどまらず、他の生き物についても調べてみようという知的探究心につながっていくと思います。

 同様に次のような生き物と卵の関係を考える問題もあります。(「ひとりでとっくん55 理科的常識2」の17ページより)

 上の生き物の卵はどんな形をしていますか。線結びしてください。
(正解)
上段左から 下段の右から2番目、一番左、一番右、左から2番目

 このうちニワトリの卵は、いつも食べていますからなじみ深いと思います。しかし、それ以外の卵についてはあまりなじみのないものが多いと思います。サケの卵はイクラですが、イクラをおすしで食べたことがある子でも、それが海の中でどんなところにあるのかは知らないでしょう。また、カエルの卵やカメの卵などは見たことがない子がほとんどだと思います。ニワトリの卵をきっかけに、他の生き物の卵について調べてみてはいかがでしょう。身近なものをきっかけにして、そこから発展させて知識を広げて行く働きかけを幼児期に体験することは、とても大切なことだと思います。

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