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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

常識4 理科的常識4 鏡映像

2007/11/16(Fri)
 今回は「鏡映像」について考えていきましょう。
「ひとりでとっくん54 理科的常識1」の中に次のような問題があります。


 男の子が、鏡の前に立っています。鏡にはどのように映っていますか。下から選んで○をつけてください。

正解 ・・・左から2番目に○

 鏡は日常生活の中で使っているものなので、なじみがあると思いますが、「鏡映像」をしっかり理解することは、なかなか難しい課題です。その理由は、ひとつのものをいろいろな方向から見たらどう見えるかを考える「四方からの観察」課題と混同しやすいからです。この問題では、鏡に向かっている男の子は、左手に旗を持ち、右足を挙げていますが、この左手や右足にこだわってしまうと、右から2番目の左手・右足を挙げた子を選んでしまいます。しかし、これは反対からこの子を見た絵で、鏡に映った絵ではありません。鏡に映ったものは虚像で、実像ではありません。左手を挙げていても、鏡の中では右手をあげているように見えます。
したがって、鏡映像の問題を考えていくときは、あまり右、左を意識せずに、今の姿がそのまま鏡に映ると考えた方がいいと思います。たとえて言うならば、魚釣りをしたときに魚拓をとるように、自分の前面に墨をつけて、それをそのまま白い大きな紙に「べたっ」と押し付けてできた形と考えるといいでしょう。
この問題の誤答には、左から3番目の絵を選ぶことも多く見られます。これは、今、目の前に見える鏡の方を向いた子に中心化して、そのまま考えてしまうからです。もう少し考えて、もし自分が鏡に向かったらどう映るだろうとイメージすれば、鏡には、背中ではなく顔が映ることが理解できるはずです。
普段から鏡をよく見て、自分の顔を映して、手を鏡につけたり、片目をつぶってみたりするなどいろいろな動作を行い、どのように映るかを観察してみてください。

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