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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

言語 基礎7 動き言葉

2007/05/25(Fri)
 前回までの「しりとり」では、名詞の理解についてお話してきました。今回は「動き言葉」、つまり動詞です。これを理解するには、実際の動きと言葉を合わせていく必要があります。
 これには、2通りの方法があると思います。

  • 「~をしてください」と指示を出し、その通りに行動をする。
  • 実際にいろいろな動きをしているのを見て、何をしているかお話しする。

 「1」の場合は、「~ちゃん、テーブルの上のお皿を取って」などと日常生活の中で実際に体験していることなので、比較的簡単に理解できるのではないでしょうか。それに対して「2」は、実際の動きにあった言葉を的確に探していかなくてはならないため、難しい課題だと思います。しかし、このような練習を積み重ねることによって、自分の使っている言葉を再確認することができ、言葉の理解が深まってくるのではないでしょうか。ですから、ご家庭でもお母さんやお父さんが、いろいろな動作をして、それをお子さんが言葉で言い表す練習を繰り返し行ってください。
 その際、注意しなくてはならないことがあります。ひとつは「主語-述語」の整った文を作ることです。動作を言い表そうとするために、つい主語を抜かしてしまうこともあります。例えば、子どもがお母さんの動作を見て、ただ「歩いています」とだけ言った場合には、「これでは誰が歩いているか分からないので、『お母さんが歩いています』と言うようにしましょう」と注意をしてください。
 また、動詞には「自動詞」と「他動詞」の二つがあります。自動詞は、歩く、寝る、走る、泳ぐ、泣くなどの「~を」という目的語を取らない動詞です。これに対して他動詞は、読む、見る、書く、たたむ、飛ぶなどのような目的語をとる動詞です。例えば自動詞を使って、「お父さんが寝ています」と言えば、これは目的語がなくても理解できます。これに対して、他動詞で「お父さんが読んでいます」と言った場合、これだけでは本を読むのか、新聞を読むのか、手紙を読むのか分かりません。正しく伝えるためには、「本を」、「新聞を」、「手紙を」にあたる目的語をしっかりと入れて「お父さんは本を読んでいます」と言わなくてはなりません。
 その点を理解させるために、はじめは自動詞の例を多く挙げ、慣れてきたら他動詞の例を挙げるようにしてください。そして、その場合はちんと目的語を言語化させることに留意してください。

 実際の動作を言語化する練習を十分に行った後は、「ひとりでとっくん77 うごきことば」 を使ってみましょう。日常生活の中には、いろいろな動作があること、また、その動作をするいろいろな人やもの、生き物があることをこの練習を通してしっかり理解してください。

 下は、「ひとりでとっくん77 うごきことば」に掲載されている問題です。ここでは一人一人の動きに注意して、それをきちんと言語化するようにしてください。

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