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週刊こぐま通信
「何をどう学習したらよいのか」

【質問29】

2008年06月20日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

折り紙を使った線対称が、苦手なようです。どのような手順で学習を進めたらよいのでしょうか。

 線対称として考えている学習には、大きく2つの課題があります。そのひとつが、折り紙を2つ折りにして、ある場所を切り、開いた時にどんな形ができているかを考える問題です。2つ折りの発展として4つ折もあります。もうひとつは、真ん中の線のところで折り曲げた時、ちょうどぴったり重なるように、線や形を右半分や左半分に描く課題です。

折り紙を使った線対称の場合、出題方法は、いくつかあります。
  1. 折り紙を使って、指定の形を実際に切らせる
  2. 指示された通りに切ると、開いた時どんな形ができているか、選択肢の中から選ぶ
  3. 指定の形を切る時、折り紙のどこをどのように切ればよいかを、ペーパー上に描かれた折り紙に、鉛筆で書き込む

2.の方法での出題が一番多いと思いますが、実際に折り紙を使い、切って開いてみる経験をさせることが基本です。折り紙を使った練習の基本は、次の通りです。

  1. まず2つ折で練習します。長四角に半分に折り、折った側を、半円や三角、真四角状などに切り、開くとどんな形ができているかを観察させます。
  2. 次は4つ折です。4つ折の場合、まず練習すべきことは、折り紙の中心になるところが、折ったときどの角になるかということをすばやく見抜く力をつけることです。折り紙の中心が分からないと、切る場所を間違えてしまいます。
  3. 開いた時、折り紙の中心に丸やひし形、真四角などが切れているように、切る練習をします。また、丸を作る切り方を違う角で行った場合、どんな形がどこにできるかを観察させます。
  4. 2つ折りと、4つ折の折り紙を用意し、真ん中に丸がひとつできるようにするには、どこをどのように切ればよいかを実際に切らせてみます。同じように、ひし形や真四角が切れるように、2つ折と4つ折で同時に切ってみます。その違いをしっかり把握させてください。

このような手順で、実際に切ってみれば、整理した形で理解することができるはずです。方針もなくただ切る練習をするのではなく、理解しやすい手順で切らせることが必要です。そして、その過程で身につけることは、次の3点です。

  • 同じ形を切る場合、2つ折りと4つ折では切り方が違うこと
  • 切り方が同じでも、切る場所が違うと、開いたとき別な形になってしまう
  • 2つ折りの切り方と同じ方法で4つ折で切ってしまうと、全く違ったものができてしまう

こうした目的意識を持って、練習してください。漠然とした理解が整理されて、苦手意識がなくなるはずです。

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