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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

推理 いろいろなゲーム1 基礎1 ビンゴゲーム

2007/08/23(Thu)
 小学校入試には、ビンゴゲームやオセロゲーム、アミダくじなどのいろいろなゲームのルールを使って考えていく課題が多く出題されています。これはゲームのルール説明を聞き、それを理解し、そのルールを新しい状況でどう活かしていけるかを見るという出題意図があると思われます。これから数回に渡り、こうしたゲームのルールを使った問題について考えていきたいと思います。
 今回は「ビンゴゲーム」的な考え方を使って解く問題です。これは、下のような形で出題されます。

(問題)
(1)あと1個コマを置くと1列そろって「ビンゴ」となります。どこに置いたらいいでしょう。その場所にを描いてください。
(2)今度はあと1個コマを置くと2列が同時に「ビンゴ」となるところがあります。どこに置いたらいいでしょう。その場所にを描いてください。

(1)

(2)

 (1)の問題の難しさは、4個のコマが並んでいる列を方眼の中から探さなくてはならないことです。もちろん、それが縦なのか横なのか分からないので、そのどちらにも目を配らなくてはなりません。この時期の幼児の思考の特徴として「観点を変えられないこと」があります。縦に注意がいけば、縦方向ばかり、横に注意がいけば横方向しか見ないのです。この場合で言えば、縦方向の左から2番目の列に4個コマがならんでいますので、aの場所にコマを置くことにより1列そろいますから、ここが正解になります。縦方向に注目できれば、この場所は見つかりやすいのですが、横方向ばかりに注目しているとなかなか見つけにくいと思います。まして、いろいろなところにコマが点在していますから、難しいのではないでしょうか。

 (2)の問題においてはさらに難易度が高まります。ここでは1個のコマを置くことによって、2列同時に「ビンゴ」になる場所を探さなくてはなりません。1列だけであれば、bの場所も正解になりますが、これでは条件に合いません。ここは、cの場所が正解になります。ここに置くと、横の列と斜めの列で「ビンゴ」になります。横はまだ探しやすいと思いますが、斜めの列を見つけることはかなり難しいでしょう。点図形などの課題においても、1本でも斜めの線が入ってくるとその問題の難易度はずっと上がります。これは、縦横以上に斜めの観点は、論理的思考力が必要とされるからだと思います。
 しかし、こうした課題を練習することで、いくつかの観点を同時に考えること、つまり観点を総合して考える思考方法が身についてくると思います。

 ご家庭でも、実際に市販されている「ビンゴゲーム」などを使ってこの課題の練習をされるといいと思います。また、「ひとりでとっくん 79 ゲームブック2」の中にこれらに関連する課題が入っていますので、練習してください。

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