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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

図形基礎 図形模写をきちんと描くために(2)

2006/06/30(Fri)
 前回は、図形模写における線の模写の大切さについて見ていきました。今回は「欠所補完」の観点から図形模写について考えていきたいと思います。

 図形を正確に描いていくことの基本は線がきちんと描けることです。図形を構成する一本一本の線が筆圧強くしっかり描けなくては正しい図形になりません。しかし、それだけではいけません。図形を正しく描くためには、見本と同じに線や角が正確に描き表される必要があります。

 図形模写の中には、「欠所補完」という課題があります。これは、下図のように見本と、そこから線や形がいくつか抜けている形のふたつが並んでいます。見本を見ながらその抜けているところを発見していき、見本と同じになるように正確に描いていく課題です。


 「ひとりでとっくん67 欠所補完」 の中には、いろいろな欠所補完の課題があります。これらを繰り返し練習していくことにより、見本と同じ形を描き表せるようになってきます。それも初めは図形ではなく、このような具体的な絵を描き表したものを練習するので、図形よりは関わりやすいと思います。絵を補って描いていくことによって、少しずつ図形の力を身につけていってください。

 図形領域の課題のひとつに「同図形発見」があります。これは、いくつかある形の中から見本と同じ形を見つけるものです。同図形発見については、絵で出題されるものと図形で出題されるものがあります。どちらかというと絵で出題された方の難易度が高くなります。それは、図形は線で囲まれているのに対して、絵は線だけでなくさまざまな要素がそこに含まれてくるからです。「欠所補完」の課題を練習することは、この「同図形発見」の課題の練習にもつながっていきます。欠所補完を行なうためには、見本の図形や絵の一つ一つの細かい部分を観察しなくてはなりません。見本と完成させる絵のどこが違っているのか、どこが足りないのかを細部にわたって見ていかなければ、見本と同じ形を描くことはできません。このようにきちんと欠所補完の練習をしていくことが、図形を見る目を育てていくことにつながっていくのです。

 ですから、「線の模写」を使って一つ一つの線がしっかり描けるようになったら、少しずつこの「欠所補完」の課題について練習してください。

 次回は、「図形模写」そのものについて触れていきたいと思います。

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