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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

図形基礎 点図形をきちんと描くために (2)

2006/06/16(Fri)
 前回は点図形を正しく描いていくために一つのポイントとして、「斜めの線を正しく描くこと」についてお話しました。2回目の今回は、もう一つの大切な課題「同じ点を探すこと」について考えていきましょう。一口に点図形といっても、図(1)のような点と点の間を通る点図形や、図(2)のような二つの点図形をあわせて描く「重ね点図形」、図(3)のように折り返して「点図形を遣った対称図形」のような課題もあります。

図(1)、図(2)、図(3)
 これら3つの難しい点図形の課題について共通していることは、「点の対応」です。点図形において、見本と同じ形を描くためには見本と同じ場所にある点結んでいくことが必要とされます。図(1)の点の間を通る点図形にしても、どの点とどの点の間を通っているのかを正確につかまないとできません。図(2)の重ね点図形においては、点がひとつずれてしまえば、全く違う形になってしまいます。さらに、図(3)の「点図形を使った対称図形」は、対応する点を対称軸から同距離のところに探していくわけです。こちらも対応する点をきちんと見つけていかなくてはなりません。つまり見本と同じ点を探していくことが、点図形において最も大切な課題なのです。

 点図形が十分にかけない子は、点よりも形に中心化してしまい、同じ形を描こうとするあまりに点を無視してしまうことがよくあります。それではいけないのです。「点と点を一つずつ正確に結んでいった結果、見本と同じ形を描くことができた。」と考えるべきなのです。

 それでは、どうしたら見本と同じ点を早く正確に発見することかができるのでしょうか。これは位置の対応の問題です。対応する点を見つけていくためには、点の位置を数えていくことも大切ですが、一つ一つの点についてそれをやっていたのでは、時間がかかりすぎてしまいます。目で見たと同時に探すとまでは言いませんが、できるだけ短い時間で対応する点の場所を探せるようにならないといけません。

 そのためには、方眼上の位置の対応がすばやくでききるかどうかがポイントです。そこで、図(3)のような問題を繰り返し、時間制限を設けて、早く正確にできるように練習するといいと思います。こうした問題は「ひとりでとっくん4 位置の対応」 の中に多くありますので、ぜひそれを使ってください。

 以上のように「点図形を描く」といってもその中には、図家認識の問題や位置表象の問題などさまざまな論理性が含まれています。前回の「ななめの線を正しく描く」練習と今回の「同じ点を見つける」課題をしっかりと練習して、いろいろな点図形を速く正確に描けるようにしてください。

 「ひとりでとっくん1 点図形1」 、「ひとりでとっくん2 点図形2」 、「ひとりでとっくん3 点図形3」 を使って、基礎から応用まで点図形を練習してください。

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