ページ内を移動するためのリンクです
MENU
ここから本文です
週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

その16 数 基礎 包含除

2005/10/13(Thu)
包含除の問題
1.14個のアメをひとり3個ずつ分けると、何人に分けることが出来ますか。
2.14個のアメを6人の子どもにひとり3個ずつあげたいと思います。何個足りないですか。

 以前にもお伝えしましたように、あるものを何人かの人にけんかしないように配っていき、一人分何個になるかを考える課題を「等分」と言います。それに対して、全体の量とひとり分がわかっていて、ひとりに何個ずつか配って、何人に配ることが出来るのかを考える課題が今回取り上げる「包含除」の考え方です。

 上の例で言いますと、1. が典型的な包含除の問題です。14個のアメを3個ずつに分けていくと、4人に分けることが出来て、2個余ります。こうした問題を理解していくためには、ペーパーで行うよりも、こぐまドーナツおはじきなどを使って、実際に行ってみる体験が大切だと思います。このとき以下の例のように、「等分除」と「包含除」では、おはじきの配り方が異なることをしっかりとおさえて下さい。

14個のアメを4人の人にけんかしないように分けると、ひとり何個ずつもらえますか。

と言うような「等分」の問題では、4人に配るのですから、初めに4枚お皿を置いたり、4箇所配るところを決めて、そこにおはじきを配っていきます。そのときは、トランプを配るように順序正しく1個ずつ配っていきます。しかし、1. の問題のような「包含除」では、1人に3個ずつ配るのですから、3個ずつのかたまりをどんどん作っていきます。そして、それがいくつ出来たかで、何人分になったかを考えていきます。こうしたおはじきの操作を通して、二つの考え方の違いを理解してほしいと思います。

「包含除」は、こうした基本的な問題から発展して、2. のような数の多少と複合されることが多くあります。しかし、具体的な場面をしっかりイメージすれば出来ます。2. の問題で言えば、14個のおはじきを3個ずつ配ると、4人目までは配れますが、5人目の人には2個しか配れません。そこでここで1個必要です。さらに6人目の人は何ももらっていないので、みんなと同じように3個あげなくてはなりません。したがって、全部と後5個必要になります。よくこの6人目の子の分を忘れて、こたえを2個としてしまいます。一人一人よく見て考えるようにして下さい。

ひとりにこの様に~個ずつ配ると言う体験は日常的に行う機会があると思います。そこで何個余るか足りないかを考えさせて下さい。余りのあるときは、正しく配りさえすれば、余った分は手元に残りますのでわかります。しかし、足りないときは、ないものをイメージしていかなければならないので、とても難しくなります。特に、この足りない場合どうするのかをよく練習して考えさせて下さい。

おはじきや具体物を使った練習を十分に行った後で、「ひとりでとっくん35 一対多対応」 を使って、ペーパーでの練習を行って下さい。

PAGE TOP