ページ内を移動するためのリンクです
MENU
ここから本文です
週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

その17 数 基礎 数の構成(1)数の構成の必要性

2005/10/20(Thu)
 数の構成は、数がいくつといくつでできているかを考える問題です。この数の構成をしっかり理解しているかどうかが、今後の算数の学習において大きな意味を持ちます。10以内の簡単なたし算やひき算を行うときでもその答えを暗算で考えていくためには、数の構成が必要となります。これが十分に出来ないと、いちいち指を使って考えていかなくてはなりません。また、以下のような1桁同士の数をたして2桁になる繰り上がりのあるたし算や、2桁から1桁をひいて答えが1桁になる繰り下がりのあるひき算においても、数の構成は重要な意味を持ちます。

繰り上がりのあるたし算・・・8+5=13
繰り下がりのあるひき算・・・12-4=8

 上記のような繰り上がりのある計算は、昔は8から9、10、11、12、13と5つ数え足していくように指導していました。ひき算も同様に12から4つ数えひいていきました。しかし、この方法ですと数が大きくなったときに使えなくなってしまいます。そこで今は、別の方法で指導されることが多くなっています。

 それは、10をつくって考える方法です。8+5でしたら、8と5では8のほうが10を作りやすいので、5から2をあげて10を作ります。そして、5から2をあげたて残った3が一の位の数になって13という答えを出します。ひき算でも10からひいていく方法を取ります。12-4では、一の位同士の2から4はひけないので、10をかりてきて、10から4をひいて6とします。それを2にたして、8と言う答えを出します。

 言葉で書くと難しそうですが、実際のやってみると難しくはなくわかりやすいのです。この方法はすべて10を基準としていることと、今後出てくる桁数の大きいたし算やひき算にも、同じように使っていける点がよいのです。考え方を統一して教えるほうが、子どもにとっては明らかにわかりやすいのです。

 したがって、ここで10が問題になってくるのです。たし算やひき算をスムーズに行っていくためには、10が8と2、4と6などといくつといくつで出来ているかがぱっとわからないと出来ません。そこで幼児期から、この数の構成をしっかりと身につけることが必要不可欠になってくるのです。

 しかし、10の構成が大切だからと言って、直ぐにそれが理解できるわけではありません。10の構成に行く前に、5の構成、7の構成、8の構成と少しずつ段階を追って進んで行って下さい。この中で特に大切なのは、5の構成です。小学校でも6~9までの数を理解させるときには、7は5と2、9は5と4というように5と組み合わせて理解させる方法もあります。この様にまず5の理解をしっかり抑えて、そこから少しずつ数を増やした構成を行って下さい。

 今週は、数の構成の必要性についてお話しいたしました。こぐまオリジナル教材を使った具体的な指導方法については、次回お伝えしたいと思います。

PAGE TOP