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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

その2 未測量 シーソーの学習方法

2005/04/28(Thu)
   今回は、未測量領域の中でも入試に扱われる頻度がもっとも高い「シーソーの学習方法」を扱っていきましょう。

 シーソーは、重さの比較です。重さは目に見えないものですから、はかりやシーソーなどを使わないと比較した結果がわかりません。いくつかのものをバネやゴムなどにつるしたときは、一度にその結果を見ることができます。しかし、シーソーは、1回に2つのものしか比べることができません。3つ以上のものを比べるときには、シーソーを何回も使わなくてはなりません。そこでどうしても関係性が問題になってくるのです。シーソーの原理となる「重いほうが下に下がる」ことを理解することはそれほど難しいことではありません。シーソーで求められる考え方は、このいくつかのものを比較したときにどのようにそれらの関係をつかむことができるかということなのです。

 シーソーを理解していくためには、まず実際にシーソーを使って体験してみることが大切です。実際の体験のないところからペーパーだけを使って学習したのでは、本当の理解にはなりません。こぐまオリジナル教材の中に「こぐまシーソーセット」があります。これを使って、身近にある生活用品の重さ比べを行い、シーソーの原理をしっかり身につけて下さい。さらに、シーソーセットには5つの箱がついています。このうちの3つの箱の重さをシーソーを使って比較します。箱には色がついています。ここでは「赤」、「青」、「緑」の3つの箱の重さ比べをするときのことを考えて見ましょう。まず、どのように比べるかその組み合わせを考えることが大事です。何回も試行錯誤をして比べるのではなく、はじめから見通しを持って「赤」と「青」、「赤」と「緑」、「青」と「緑」の3回比べればいいことをはじめに考えさせてから行って下さい。後は、実際に比較してそれぞれの結果を覚えて、重い順番や軽い順番に並べられるようにして下さい。

 こうしたシーソーの実際の比較の後は、「ひとりでとっくん12 シーソー」でペーパーを使った練習を行って下さい。このように具体物を使って練習した後にペーパーでまとめていくという道筋が大切なのです。こうすることにより実体験をスムーズに頭の中に表象化することができるのです。この重さの3者関係については、A<B、B<CのときA<Cという関係性をつかむことが大切です。これの考え方を推移率といい、論理性が問われています。3者関係ですが、2回のシーソーの比較で重さの関係をつかめるようにして下さい。シーソーは、この3者関係が基本ですが、実際の入試では4者関係、5者関係なども出題されているので、これを使って発展的に学習して下さい。

 また、3者関係は、シーソーを使った重さだけとは限りません。相撲やじゃんけんなどいろいろな場合が現実的な場面であります。これらは、それぞれの結果を見たり、言葉による関係性を聞いて判断していきます。これは、「ひとりでとっくん34 関係推理」を使って練習して下さい。

 シーソーにおいては、スイカ1個についてみかん3個がつりあう場合などの重さの一対多対応を考える「つりあい」の考え方がさらに発展的な問題としてありますが、これについては、次回の掲載でお話していきたいと思います。

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