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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

合格のための学習法(5)夏に鍛える

第63号 2006/06/30(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 秋の入試まで、残すところ4ヶ月となりました。こぐま会の基本クラスも、今週で「ステップ5」が終了し、学習内容も大変難しくなってきています。しかし、学習の順序を踏まえてここまでやってきましたから、自信を持って取り組んでいます。間違えた時に、もう一度戻って学習すべき基本がしっかりできていれば、子どもたちも不安なく難しい課題に挑戦できるのです。11月にゆりクラスから進級し、ばらクラスに受け入れた時の子どもたちのことを思うと、一人一人の子どもの成長ぶりに、ただ驚くばかりです。

 これから4ヶ月。いろいろな意味で大変な時期ですが、子どもの心の状態を常に把握しながら、「合格」に向けて歩み続けなくてはなりません。特にこの4ヶ月は、前半2ヶ月の「夏のがんばり」と後半2ヶ月の「直前のがんばり」がどのようになされるかによって、これまでの学習が生きるか、それとも無駄になるか・・・その結果として、合否がわかれていくのです。特に、この夏を有効に使って、どのように学習し、思考力を鍛えるかは、入試にとって最大の山場となるでしょう。

 夏にすべきことは、2つあります。その1つは、これまで培ってきた基礎学力が、本当に身についているかを、さまざまな角度からチェックすること。2つ目は、過去問を含めた難しい応用問題を、できるだけたくさん解くことです。基礎が何で応用が何か、またその一歩先にどんな新しい問題が考えられるのか・・・それをきちんと系統立て、学習計画を立てて臨まないと、勉強に時間をかける割に効果が上がらない・・・という結果になってしまいます。基礎学力をチェックするためにまず大事なことは、どんな内容を「受験のための基礎」と見るかということです。会員の皆さんには、基礎学力をチェックする「基礎学力点検ボード」を夏の家庭用教材としてお渡しますので、それを活用してください。

 この点に関して、昨年こんなことがありました。夏前に行ったセミナーで、ある外部生の方が、「基礎が大事だと言うけれど、今通っている塾は最初から過去問ばかり解いてきたので、何が基礎で何が応用かわかりません。基礎が何かを教えてください」というのです。個人的にお話ししてわかったことは、通っている塾では、カリキュラムも渡されないし、入試に出た問題だけをペーパーで解いていくだけだというのです。こんなやり方では、考える力など身につくはずはありません。教える教師自身が、何が基礎で何が応用かを理解していないから、こういうことになるのです。

 こぐま会では、5月半ばで終了する「ステップ4」までを、基礎段階の学習と考えていますので、その方にその内容をお伝えし、夏休みにぜひ理解度をチェックするようにお願いしました。そのチェックの方法は、「対話」を通して、必ず「なぜそうなるのかの理由説明」をさせること。そうでないと本当にチェックできないということもお伝えしました。

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