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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

良き母子関係の構築を

第54号 2006/04/20(Thu)
こぐま会代表  久野 泰可

 秋の受験まで、残りあと半年間となりました。基礎学力が固まり、過去問も8割がた解けるようになってきていると思います。こぐま会の基本クラスも、「ステップ4」に入り、受験で一番よく出される課題を毎週一単元ずつ学習しています。これから半年間、さまざまな問題に直面すると思いますが、あせらず、着実に前進してください。ともかく、一番良い状態で入試を迎えるために、これから半年間の学習計画・生活管理の方法を打ち立てなくてはなりません。単にテストの点を上げるための勉強だけでなく、精神的な面でのケアもしておかなくては、せっかくの実力も発揮できないまま終わってしまうことにもなりかねません。力がありながら、入試で思うような結果が出せなかった例をたくさん見てきましたが、ほとんどが、母子関係がうまくいかないまま入試に突入した場合に起こっています。

 なんとしてでも合格させたいとがんばるお母さんの気持ちと子供の意欲がうまく合致した場合は問題ないのですが、親の想いが子どもにプレッシャーを与えることになり、成績を気にしたり、それまでできていたことに自信がもてなくなったり、それまで興味を示していた学習を拒絶するようになったりと、子どもたちにとっては相当のストレスになっていくようです。ほとんどが夏休みの終わる9月ごろに顕在化してきます。そんなことにならないよう、今のうちから、母子関係のあり方に注意を払っていかなくてはなりません。

 秋の受験にとっての最大の山場である「夏休み」の過ごし方も、合否に大きく影響してきます。年長の夏は幼稚園・保育園でお泊り保育等たくさんの行事が準備されているはずですが、それだけ、年長の夏は子供たちが飛躍的に成長する時期なのです。私自身の体験でも、7月に夏休みにはいった基本クラスの子どもたちが8月末の集中授業で再び集まると、本当に一人一人成長したな・・・と毎年のように感じます。精神的にも、人間関係においても相当成長する夏の体験。受験生にとって、夏の学習は同じように飛躍の原動力になるのです。しかし、やり方を間違えると、とんでもない結果を招くことになります。そのほとんどの原因がお母さんの「あせり」にあるのです。これでいいという確信がもてないために、あれもこれもとたくさんの課題を抱え込み、消化不良になるとイライラが募り、子どもにとって怖い先生役を演じてしまうのです。

 子どものやる気を引き出しながら、正確な入試情報に基づいた学習を徹底すれば、お母さんもゆとりを持って、子どもと向き合えるはずです。(この点については4月23日に行う第2回女子校フェアに参加してください)こぐま会でも、これまでの経験を生かし、今年も一人一人の子どもたちの学力を高めるための夏季講座を用意しています。これまでは、会員でほとんど埋まってしまった講座もありましたが、今年は、外部生の皆さんのために、ある一定数を確保するなど受け入れ態勢を準備していますので、どうか、「勝負の夏」の有意義な学習として活用してください。

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