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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

推理 いろいろなゲーム6 基礎 すごろく(1)

2007/09/28(Fri)
 すごろく(双六)の歴史は古く、西洋では紀元前から行われていたという説もあります。すごろくは、さいころを使った遊びですから、「数」の学習にもなり、また、盤面を動いていきますから「位置の移動」の学習にも役立ちます。ひとりでとっくん79「ゲームブック 2」の中でも、次のような形ですごろくのルールを解説しています。

 さいころを使ってすごろくをします。さいころには1~6の目がありますね。1回ずつ交代でさいころを振って、クマとウサギのいる場所から出た目の数だけ進みます。

  • ちょうどトンネルのところで止まったときは、そのままトンネルの反対側まで一気に進み(戻り)ます。
  • もし、ベッドのところで止まってしまうと、1回お休みになり、相手が2回続けてさいころを振ることができます。

(例)
 ウサギがさいころを振って5を出したとします。ここでクマが6を出すとウサギよりも先に進むことができますが、その次に1を出してしまうと、トンネルを通って一気に戻ってしまうので、1回休んだウサギが3よりも大きい数を出すと負けてしまいますね。ですから、クマにとって一番いいのは、はじめに2を出してトンネルを通り、ゴール前まで進むことなのです。


 では、次の問題を見てみましょう。

 クマ、ウサギが順番にさいころを振って進んでいきました。それぞれ出た数は下の通りです。クマとウサギどちらが勝ったでしょう。ゴールにいるクマ、ウサギのうち勝った方に○をつけてください。
(正解 ウサギに○)


 さいころは、さまざまな種類のゲームで使われていますから、子どもにとっても比較的身近なものと言えるでしょう。また、このすごろく以外にも、数に関するいろいろな課題に使われています。ですから、さいころを見て、いちいち数えなくても、すぐにいくつの目が出たのかを判断できることが必要とされます。それが不十分なお子さまは、何回かさいころを振って練習をするとこうしたゲームに親しめると思います。

 さてこの課題ですが、クマがまず5を出しました。移動に関して大切なことは、クマがいるマスからではなく、次のマスから1、2、3と数えることです。位置の移動は、途中で1回間違えてしまいますと、それ以降いかに正確に行っても、間違った答えになってしまいますので、気をつけてください。

 次は、ウサギの番です。ウサギはまず3を出します。するとちょうどトンネルの入り口に止まりますから、ここから一挙にトンネルの出口まで進みます。つまり、ウサギは3を出して、8コマ進んだことになります。ここは、初めのトンネルのお約束をきちんと聞いて、その通りにできるかがポイントです。

 そのあとクマが2、ウサギが3、クマが4を出します。ここでクマはウサギとゴール前で並びますが、最後にウサギが1を出してゴールしますので、ウサギの勝ちとなります。

 このようにペーパーでは、交代でさいころを振るという順序を無視して、初めからクマ全部の動き、ウサギ全部の動きを見ていく方法でもできます。しかし、ここは実際のすごろくの場面をイメージして、上記のように1回ずつ交代でやっていくことが大切です。そのようにしなければ、旅人算を簡単にしたような、飛び石を移動していって、出会ったり追い抜いたりする問題が出来なくなってしまうのです。基本的なさいころによる移動については、「こぐますごろく」で実際にコマを動かして練習してください。

 次回は、このすごろくを使った応用問題を考えていきたいと思います。

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