ページ内を移動するためのリンクです
MENU
ここから本文です
週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

図形応用9 型押し・転がし図形

2007/02/23(Fri)
 今回の内容は、「ひとりでとっくん56 型押し・転がし図形」 の中で多く扱っています。これは、いろいろなものの側面や底面に絵の具や墨を塗り、それをハンコのように紙の上に押したり、紙の上を転がしたときにできる形を予想する課題です。凸凹や転がり方の違いによってできる形を、子どもが予想することは難しいと思います。しかし、野菜や果物を切って、その断面に絵の具を塗って、ハンコのように画用紙に押す遊びをした体験などをもとにして、その発展として考えていってください。

(例題)左の形に墨をつけて、白い紙の上に置きました。どんな跡がつきますか。右の4つの中から1つだけ選んで○をつけてください。

 まず型押し図形について考えてみましょう。(図1)のコーヒーカップのような凸凹しているものは、へこんでいる所は絵の具がつかないので、印が紙にはつきません。また、(図2)のようにハンコ状になっているものについては、形が反対に写ります。この考え方は、基本的には鏡映像の考え方と同じです。そこにあるものがそのままの形で写るのですが、左右がまったく反対になることをこうしたことから理解していくといいでしょう。ここで扱っているものについての多くは生活の中にあるものです。十分に理解できていないようでしたら、実際のものに絵の具をつけて、紙に押し付けてどう写るのかを実験してみるといいと思います。

 次は、転がし図形について考えていきましょう。タイヤ(図3)、円すい(図4)、盃(図5)の3つについて、転がしてできる軌跡の違いを考えます。タイヤの跡は、タイヤの表面の凸凹の形の特徴をよく見て、そこからできる形を考えてください。型押し図形と同様にへこんでいる部分は跡がつかないことを理解してください。円すいは頂点を中心にしないと、回転しません。これも理解できなければ、実際に円すい状の具体物を転がしてみるといいと思います。また、その跡を考えることは、立体の展開図を考えていく場合に側面の形の理解につながっていきます。

 この中では、最後の盃を転がした跡を考えていく場合が最も難しいと思います。このように円の大きさが異なる場合は、円が小さい方が、できる曲線は小さくなります。これもよく分からないようでしたら、円すい同様に、実際に盃を使って試してみてください。

PAGE TOP