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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

その28 図形 基礎 図形構成1 基本図形パズル

2006/02/02(Thu)
 このシリーズでは、今回から「図形」の領域に入り、図形の見方、考え方についてじっくりと考えていきたいと思います。
 図形は大きく分けて「平面図形」と「立体図形」に分けられます。まずは「平面図形」について扱います。「平面図形」で最も基本となることは図形構成だと思います。図形構成の練習を行うことが、図形の能力を大きく向上することにつながっていきます。
 それは、図形構成を行うことによって、図形の全体と部分の関係をしっかりと捉えることができるようになるからです。よく図形のペーパー問題で、円をばらばらにした形の中から一つだけ当てはまらない形を探す課題があります。それも図形構成の力が備わっていれば、どれとどれを合わせると円になるか、すぐに推測がつきます。つまり部分、部分の特徴を組み合わせて全体を考えることができるようになるのです。しかし、すぐにそうなるわけではありません。こうした図形構成の力をつけていくためには、繰り返しの練習がどうしても必要となります。こぐま会では、三角パズル、ツートンパズル、つみ木パズル、こぐまパズル、星型パズルなどのいろいろな図形構成の教材があります。今回はこの中でも一番の基礎となる「基本図形パズル」 を取り上げて、これを使った練習方法を考えていきましょう。

 基本図形パズルは、3~5ピースでできたをばらばらにして、元の形に戻すパズルです。例えば、4ピースののパズルを行っているとしましょう。今持っている1ピースの切片が全体のどの部分に当てはまるのかを考えるとき、そこには、いろいろな図形認識の要素が入ってきます。まず自分の持っている形に曲線部分があれば、そこが円の外側に当たるのではないかと考えます。そこで、とりあえずそれを外側として置きます。
 その後には、はじめに置いたピースにつながるものを、別のピースから探していきます。そのときは、はじめに置いたピース以外の残った部分の形の特徴を見て、それに合うものを別のピースの中から探していきます。このように書くととても難しそうに思えますが、実際にパズルを行うときは、こうしたことを一連の流れとしてどんどん行っていくのです。  
 この残った形の特徴を捉えることがスムーズにできる子が、パズルを早く作ることができるのです。
 したがって、このパズルでははじめに置く1片が問題です。そのピースの外側だと思っていたところが違ってくると全部ずれてしまいます。この基本図形パズルには、の外枠も用意しています。まだ慣れないときは、この外枠を使い、それに合わせて置いていけば、間違えることも少なくなります。また、1つのピースを置いた後の残りの部分の形も枠を使うと、はっきりと理解できることになります。残りの部分の特徴をつかむことを考えれば、はじめに置くピースはなるべく大きいほうがいいのです。それは、残りの面積が少なくなるからです。
 は曲線の部分があるため、外との中の違いがすっきりとわかりますが、は、全部直線で囲まれているためどれが外になるかつかみにくく難しくなります。したがって、はじめはの構成からはじめて、へと進んでいってください。また、ピース数もその都度増やして練習してください。

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