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週刊こぐま通信
「プリムローズだより」

形を知る

第26号 2019年4月27日(土)
プリムローズクラス担当
 今月に入ってから朝の時間に子どもたちと盛り上がっている遊びがあります。それは、模造紙が入っていた細長いダンボールとつみ木で出来た滑り台のような物でミニカーを走らせる遊びです。最初はひたすらに走らせていた子どもたちですが、しばらくするとカゴにある車を全部走らせて、一番長く走る車はどれなのか調べ始めました。また、よく走る車をひっくり返して不思議そうにタイヤを指で回してみたり、つみ木から机に変えて傾斜を付けて遊ぶ姿もありました。とてもシンプルな遊びではありますが子どもたちで作り出した完成されていない遊びはこの先にどんな展開があるのか、こちらも楽しみに見守っていきたいと思います。

今週のテーマは「いろいろな形を知る」でした。導入部分では先週「ポンポンスタンプ」で葉桜に変化した桜の木を壁に飾り、今週は葉の形のスタンプで今の季節にふさわしい新緑の木を作りました。

3歳児がはじめて「形」を学ぶにあたり、などの抽象的な形にいきなり入るのではなく、まずは子どもたちの生活の中にある身近なものを使って「すべての物には形があること」「いろいろな形があること」に気づかせることが第一歩です。
プリムローズでは、前週から今週そして翌週と一連の流れの中で毎回異なるテーマを設けてカリキュラムが構成されています。今回「形」を意識させるために先週からの流れで「桜の葉」をきっかけとし、桜の葉の形をしっかり観察しました。そしてそこから発展し、松、紅葉、カエデ、椿、タンポポ、ポピーの本物の葉を用意し、実際に触ったり匂いを嗅いだりしながら葉っぱにもいろいろな形があることを観察させました。子どもたちは口々に、「ツンツンしている」「お手々みたい」「ギザギザしている」「丸い」など見て感じた通りを一生懸命言葉に表していました。

葉っぱの観察からさらに発展し、今度は生活の中で使っているものにはすべて形があることに着目させた上で、「どんな形が隠れているか、形探しゲーム」を行いました。今回は丸い形をみんなで探しました。子どもたちは探検隊になった気分で一生懸命探し回りました。ドアノブ、ホワイトボードのマグネット、ラップの芯、時計、スモックのボタン、ねじの上の部分、照明の傘など、大人以上にたくさんのを探すことができました。

最後にジャムの瓶、プリンのカップ、梱包用のプチプチ、オクラやピーマンの輪切り、トイレットペーパーの芯、紙コップなど、こちらで用意して机に並べたものの中で好きなものを選び、その表面に絵の具を付けて自分の画用紙の上に押して輪郭を確かめてみました。紙の上に表れたいろいろな輪郭(模様)を見ながら、子どもたちは同じ模様を並べたり、いくつかの模様を組み合わせて車、家、お花などに見立てたりしていました。

図形感覚を育てる上でも、まずは身近なものの形を意識し調べて知ることがとても大事なプロセスです。子どもたちにとって大きな発見があった一週間でした。そしてある形をもとに子どもたちの想像はどんどん膨らんでいきました。このような子どもたちの豊かな感性をこれからも丁寧に大切に育てていきたいと思っています。


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