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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

テストを家庭学習にどう生かすか

第94号 2007/02/23(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 11月からスタートしたばらクラスも、「ステップ3」に入り、学習課題が相当難しくなってきています。各クラスの第1回目の個人面談も終了し、第1志望校とその学習法について担任と詳しくお話し合いができたと思います。知能テストをはじめ、ステップ別テストや公開実力テストの結果も出始め、それを基にした学校選びが話し合われたと思います。最近では私のところにも、テスト結果に驚き、相談に見える方も増えています。今後、行われるテスト結果が出るたびに、一喜一憂していたのでは、落ち着いて勉強できません。

 こぐま会では、受験生のためのテストとして、大きく3つの柱を考え、実施しています。日常の基本クラスの授業に即した「ステップ別発達診断テスト」、会員以外にも公開している「公開実力テスト」、学校別の傾向にあわせて問題を作成する「学校別模擬テスト」の3つです。今後テストの回数も増えていきますが、これらのテストを家庭学習にどう生かすかを工夫しなくてはなりません。

 昨年の会員合格率を見ると、「公開実力テスト」(昨年まではオープンテストと呼んでいたもの)を定期的に受験された方の合格率が一番高かったようです。このテストは、年6回実施していますが、あらかじめ出題範囲を明らかにし、家庭で練習教材を使って準備した上で臨む試験です。そのため、当面の学習課題がはっきりし、そのテストの準備の為に学習することの積み上げが、大変効果があったようです。

 受験に向けたさまざまなテスト(模試)には、いろいろな目的があるのですが、どうしても結果が数値化されると、それが一人歩きし、一喜一憂してしまうのです。模試ですから、偏差値を見て学校選びの資料にすることは当然ですが、数字以上に大事なのは、どこで間違えたのかの分析です。テスト結果を学習に生かすということは、相当冷静にならないとできないことですが、それこそが合格の秘訣なのです。

 以前、合格者からのアンケートの中に次のようなアドバイスがありました。
「テストを有効に利用していない方が多いように思われました。我が家では、ステップ別もオープンテスト(現在は実力テスト)も必ず受ける前に問題をしっかり学習しました。そして結果を見て、ミスしたところをもう一度良く復習しました。『時間がなくて準備不足だったから』と言い訳をする方がいらっしゃいましたが、もったいないと思います。テストは順位ではなく、どんなところがわかっていないのか、苦手なのかを知るチャンスです。できなくても、今の時期にこのところができないとわかって良かった、と喜ぶべきなのです」

 当面の学習目標をテストに置き、それに向かってがんばり、その結果を学習に生かすべきだというこの方のアドバイスを、今年の受験生の皆さんもしっかりと受け止めてください。

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