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週刊こぐま通信
「代表のコラム」

今年の入試はどう行われたか(2) 行動観察

第880号 2024年1月5日(金)
こぐま会代表  久野 泰可

 以前のコラムで2024年度入試における学力試験の変化をお伝えしましたが、今回は行動観察がどのように行われたかを分析し、お伝えいたします。
事前の予想通り、コロナ禍の3年間で運動課題を中心に「指示行動」の多かった行動観察は、以前のような「密をつくる」ことに意味のある活動が多く行われました。非認知能力を見るとされる今回の行動観察をいくつかの視点で分析すると、次のように総括できます。
  1. グループ活動が戻った
  2. 相談を伴う課題が多くなった
  3. 協力を必要とする課題が増えた
  4. 指示の聞き取りとそれに対応する力が問われた
  5. 表現力・発表力をみる課題が重視された
では、どんな内容であったか具体的に見てみましょう。

1. グループ活動が戻った


2. 相談を伴う課題が多くなった

<ある学校の具体例>


3. 協力を必要とする課題が増えた

<ある学校の具体例-1>

<ある学校の具体例-2>


4. 指示の聞き取りとそれに対応する力が問われた

<ある学校の具体例-1>

<ある学校の具体例-2>


5. 表現力・発表力をみる課題が重視された

<ある学校の具体例>


コロナ禍の3年間に比べ、内容がかなり変化していることがわかります。これをしっかり理解しておかないと、間違った方法で学校が望まない対策をとってしまうことになります。子ども自身が今目の前で起こっていることに即座に対応するためには、「自分で考え、判断し、行動する」力を身につけなくてはなりません。そのためには、教室で「型」を身につける訓練をするのではなく、普段の生活の中でさまざまな経験を蓄積することが必要です。以前、ある学校の願書配布時に配られたパンフレットに「子育ての総決算としての入試を」というメッセージが寄せられ、日常生活の中でさまざまな経験を積むことが大事だと述べられていましたが、まさしくその通りで、特に行動観察のために何か「型」を身につける訓練をすべきではありません。演劇の役者のように振舞うことを学校側は求めていません。その子らしく、臨機応変に問題を解決していく力を普段の生活の中で身につけることが何より大切なことだと思います。


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