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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

最後の総点検を

2005/10/06(Thu)
こぐま会代表  久野 泰可

 願書提出も終了し、受験生の保護者の方は、ほっと一息ついていることと思います。10月下旬からは神奈川の入試が始まり、11月1日からは都内の学校の入試が始まります。
 願書提出を終え、子どもと向き合う時間が確保できるようになると、あれもこれも心配になって、学習時間を増やしたり、厳しい評価によって、子どもにプレッシャーを与えることにもなりかねません。これから入試まで、健康管理を含め、一番良い状態で試験をむかえられるようにしていかなくてはなりません。限られた時間で、何をどう学習すれば良いのか。過去問を見ながらその学校の傾向を分析し、予想問題を考え、出来るだけ本試験に近い形でトレーニングするのが効果的です。本試験に近い形といったのは、ペーパーの枚数だけでなく、筆記用具や間違ったときの修正の仕方なども含めて練習すべきだということです。また、ペーパーを使わない学校は、答えの根拠が必ず問われますから、その練習が必要ですし、立ったまま試験を受ける学校を受験する場合はその練習もしておかなくてはなりません。体操座りで10分も15分も待たされるのであれば、その経験も積んでおく必要があるでしょう。

 ところで、各学校の入試問題を分析していくと、学校を問わず、小学校入試で出されやすい問題の傾向がはっきりしていることがわかります。そして、それは時代によって変化していることもわかります。また、ある学校で出された問題が、他の学校に波及することもよくあることです。学校間で何の取り決めもないのに、同じような問題が出されたり、他校に波及して行くということを考えると、入試担当の先生方は、他校の問題を相当研究していることが伺えます。ある学校関係者の話によると、その時に、こぐま会で出している入試資料が、大変活用されているということです。どんな問題が入試でよく出されているのか。こぐま会の教材販売所である、「ショップこぐま」には、その資料と問題が直前教材として並べてありますので、ぜひ活用してください。

今年も多くの学校で、子どもにとって、初めての問題が出されることが予想されます。パターンで教え込まれた能力は、何の力にもならないということを、追跡調査で学校側は十分把握していますから、子どもたちがこれまでペーパーで練習してきた問題は、同じ形ではほとんど出ないと考えたほうが良いと思います。そのために、ペーパーができた・できないということだけではなく、そのペーパーでどんなものの見方を身につけるべきかを考えながら、最後のまとめをすべきです。その力の定着こそが、初めての問題にぶつかったとき本当の意味で応用力を発揮するのです。

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