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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

学校別合格セミナーが始まりました

第175号 2008/11/21(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 首都圏の私立小学校の入学試験はほとんどが終了し、今は国立付属小学校の入試に向けた準備が進んでいます。12月4日に紀伊国屋サザンシアターで予定している「私立小学校分析セミナー」の資料作りに、担当者は毎日追われています。受験した子どもや保護者からの聞き取り調査がほぼ終わり、ほとんどの学校の入試問題は把握できました。これを各学校ごとに分析し、12月4日の分析セミナーでお伝えしたいと考えています。
過去25年間にわたりこうした地道な作業を通して、入試問題の聞き取り調査と問題分析に取り組んできました。学校側が入試に関する情報を公開しない以上、こうした方法で入試の実態を明らかにしていかなければ、受験準備の教育はますます混乱するばかりです。業者サイドの思惑で実際の入試からかけ離れた難問奇問に取り組ませることや、徹底した教え込みをさせることが受験教育だと洗脳され、その結果つぶされていく子どもたちを見ていると、「ともかく正確な情報を持ってください」と声を大にして言わざるを得ないのです。

今年もいくつかの学校で入試問題の内容や合否判定の方法が変化しました。学内事情がそのまま入試に反映することもよくあることですが、大学がつぶれる時代に突入した現在、安定した学校運営をしたいと考える学校側の思惑と、良い環境の中で学ばせたいと願う受験者の増加の中で、いろいろな問題が起こっています。そのことが、再び関係者有利という合否判定に傾かないよう願っているのは私だけでないと思いますが、残念ながらその傾向が強くなっているのも否定できません。

11月13日から、今年の入試結果をふまえた「学校別合格セミナー」がこぐまクラブにて始まっています。今年の入試速報を伝え、10年間の問題傾向の中で今年の問題はどのような位置づけができるのか。また、これからどんな考え方で学習し、合格を目指せば良いのかなどをお伝えしました。今後、会員以外の皆さんにも正確な情報をお伝えするセミナーを開催していきますが、第1志望校合格に向けた入試対策は今から準備しないといけません。補欠合格者の動きに相当の神経を使っている学校側からすれば、第1志望かどうかを見極めるためにいろいろな仕掛けを考えています。そのためにも、1日も早く第1志望校を決め、合格に向けた対策を取らなければなりません。それはお勉強だけではありません。普段の生活の中で身につけるべきことがたくさんあります。どのような考えで準備をすればよいのか、それは学校によって違います。そのことを踏まえず、ただ模擬試験の成績を上げるための「ペーパートレーニング」をしているだけでは、こんなはずではなかったということにもなりかねません。学校側がどんな子ども、どんな家庭を望んでいるのかは、今年受験した子どもたちの合否を比較・分析するしか方法はありません。長い間のそうした積み重ねこそが、受験相談の決め手になるのです。

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