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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

第1回 お父さまのための土曜ゼミを終えて

第158号 2008/07/18(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 夏休み前の最後の授業を終えた7月12日の夜、こぐまクラブに30名ほどのお父さま方にお集まりいただき「第1回 お父さまのための土曜ゼミ」を開きました。今年の秋に受験を控えたばらクラスと、来年秋に受験するゆりクラスのお父さま方に、入試の現状を正しく理解していただくための、父親向けセミナーです。第1部では、「入試の現状と父親の役割」と題した私の講義を聞いていただき、第2部は教室で懇親会を行いました。18時から21時までの3時間にわたり、有意義な時間が過ごせたと思います。

こぐま会では既に、「父親セミナー」を年数回にわたり行っていますが、私たちのほうからの情報提供や願書の書き方・面接の受け方等の一方的なお話が中心でした。こうしたセミナーも大事ですから、今後も継続していくつもりですが、一方的な情報の提供だけでなく、それぞれのご家庭で抱えている問題や受験そのものに対する父親の受け止め方・実際の家庭学習の様子などについて意見交換することによって、問題意識を共有できるのではないか、また、上のお子さまの入試で経験済みの方から、初めて受験される方へ経験談が伝われば、きっと参考になるに違いないと考え、講義の後に懇親会も設けました。

最初は、初めての経験で、皆さん相当緊張されていたようですが、実際の入試問題を子どもになったつもりで解いてもらう頃から、笑いも出始め、終始和やかな雰囲気で会は進行していきました。特に、場所を変え少しアルコールが入ってきた頃には、初めてお会いするお父さま同士がそれぞれのご家庭の様子を語り合ったり、情報交換などをしていました。30分ほどの歓談の後、出席者全員から自己紹介を兼ねて、ご家庭の様子や意気込みなどを語っていただきました。はじめて顔を合わせた方々とは思えないくらい、たくさんの想いを語っていただきました。来年受験されるお父さまからは、ぜひ今年の体験談を聞かせてほしい旨の発言もありました。こぐま会では、先輩から後輩に受験の現実を「合格者からのアドバイス」として伝え合う良き伝統ができていますが、これからは、顔を合わせて、体験談を語り継ぐことができるのではないかと期待しています。母親同志の集まりでは、噂話でお互いに不安になるケースが多いのですが、お父さん方の集まりでは、それぞれのご家庭での体験や苦労話が笑いとともに共有できるようで、とても和やかな雰囲気でした。

私がお父さま方にどうしても伝えたかったことは、次のような観点での入試情報です。

1. 入試の現状
(A) 今何が問題になっているのか
(B) なぜ、小学校受験か
(C) 合否判定における、コネの問題

2. 入試問題の変遷と、新しい傾向の問題
(A) 入試問題を子どもになったつもりで解いてみよう
(B) 今何が求められているのか
(C) どんな対策が必要か

3. これから入試までの父親の役割
(A) これから入試までに子どもに起こること
(B) 入試までにどのような環境を作ったらよいか
(C) 合格のための父親の条件

可能な限り根拠を明らかにしながら、入試の現実をお伝えしました。そして、これから入試本番まで起こりうる事態に備えて、父親としての舵取りもお願いしました。特に、お母さまに勧められてしぶしぶ参加されたお父さま方も、実際の入試問題を解く過程で、入試の厳しさを感じ取られたようで、「母親任せにはできない」ということだけは、確実に実感されたのではないかと思います。

懇親会の席で、多くのお父さま方から具体的な質問を受け、私もたいへん良い勉強の機会になりました。はじめての試みで、私もいささか緊張気味でしたが、長年の想いが実現でき、とても和やかな雰囲気での情報交換の場になったのではないかと満足しています。30名の定員に対し、60名以上のお申し込みがありましたので、キャンセル待ちの方を対象に7月19日に再度この「土曜ゼミ」を開きます。これからも、情報が閉ざされがちなお父さま方に、正確な情報をお伝えする会を継続していきたいと思います。

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