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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

言語 基礎1 一音一文字

2007/03/16(Fri)
 言語領域は、幼児では「聞く」「話す」が中心的な課題です。そして小学生になると、それが「読む」「書く」になります。そして、それらを支えていく前提となるものが「言葉の理解」です。今回は、その「言葉」の中でも「ものの名前をあらわす言葉」(名詞)を題材に、日本語の原則的である「一音一文字」の考え方について見ていきたいと思います。

 「一音一文字」とは、単語を構成するひとつひとつの音に対して、それぞれひとつの文字が対応しているということです。例えば、口に手を当てて「す・い・か」といったとき、口は3回動きます。このことから「すいか」という単語は「す」と「い」と「か」という3つの音で出来ていることがわかります。

 「一音一文字」の学習は、まずこのようにそれぞれの言葉がいくつの音で出来ているのかを理解することから始まります。これは「すいか」で行ったように、口が何回動くかを考えていけばいいのです。ただし例外もあります。例えば「風船」は、口は「ふー」「せ」「ん」の3回しか動きませんが、書くときは「ふうせん」と4つの文字になります。この「ふー」は長く伸ばす音(長音)です。「ふー」と長くのばしていくと「う」という音が残りますから、ウ段の長音になります。長音は2音と考えてください。したがって、「ふうせん」は口が3回しか動きませんが4音になります。

 反対に1音としないものもあります。「きしゃ」などの「ゃ」は、拗音といって「し」と「ゃ」がくっついて、「しゃ」で1音になります。ですから、「きしゃ」は2音です。また、「ねっこ」などの「っ」は促音といって、これは1音と考えます。ですから「ねっこ」は3音です。

 次の段階は、それぞれの単語のどこが何と言う音なのかを考えます。上の絵の例で言えば、「かたつむり」は、5つの音でできています。これをで表すと、「」となります。このうち2番目のは、「た」、4番目のは「む」になります。このようにものの名前をの数で表したときのそれぞれのが、何の音になるのかをしっかりと考えられるようにしてください。

 こうした「一音一文字」の課題は「ひとりでとっくん27 一音一文字」 の中にいろいろな種類の問題が入っていますので、繰り返し練習をして、日本語の原則を身につけてください。
 次回は、この考え方を応用した「同頭音・同尾音」について考えていきたいと思います。

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