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週刊こぐま通信
「子どもはどこでつまずくか」(40)

位置表象の問題は、左右関係が絡む課題がポイントです

2009年9月11日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

【質問40】
 左右関係が絡んだ問題はどうも苦手なようです。入試ではどのような形で出題されるのか。また、何を重点的に学習したら良いのでしょうか。

 位置表象の課題は、将来の図形教育の基礎として大事です。入試でも出題されますが、数や図形ほどたくさん出されるわけではありません。しかし、未測量同様、出されるとかなり難しい問題になります。その難しい問題は、ほとんどが左右関係が絡んだ問題です。入試においてよく出される課題は「四方からの観察」と「地図上の移動」です。この2つは典型的に左右関係が求められる問題です。ですから、まずこの2つをどんな形で問われても答えていけるように準備しておかなくてはなりません。

「四方からの観察」は大きく2つのタイプがあります。その場からの見え方を選択肢の中から選ぶ問題と、自分で反対からの見え方を推理し描き表わす問題です。当然、後者の方が難しいわけですから、後者の方に力を入れてください。ひとつの物の場合は問題ありませんが、2つ以上の物になるとそれぞれの物の位置関係だけでなく左右が逆になる点が出てきますので、それも忘れないで正確に描けるようにしなくてはなりません。

もうひとつの課題である「地図上の移動」は、一本道での曲がり方と、交差点での曲がり方の問題があります。どちらからどちらに向かって移動するのかをしっかり把握し、見ている自分とは左右が逆になる場合があることをしっかり押さえておくことが必要です。一般的な問題である、交差点を曲がって移動していく問題は、問いかけの仕方が2つあることも忘れないでください。

その2つとは、話を聞き終わってから動く場合と、話を聞きながら動ける場合です。どちらの方法が難しいかは一概には言えませんが、いずれにしても目で追いかけていく方法はしっかり身につけておいてください。

また最近、この領域の新しい問題として「移動」に関する問題が増えてきました。回転位置移動やすごろくの応用による旅人算的発想の問題などがそれにあたります。移動や回転という変化は頭の中だけで考えるのは相当難しいと思いますので、具体物やカードを使った練習をおすすめします。

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