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週刊こぐま通信
「子どもはどこでつまずくか」(17)

斜めの線は難しい

2009年3月13日 回答
受験生の皆さまの学習相談に、こぐま会室長がお応えします。

【質問17】
 点図形をしてみると、斜めの線の多い見本が上手に描けません。また、立方体の模写においても上面と側面の斜めの線が上手に描けません。なぜ斜めは難しいのでしょうか。また、どんな練習をすれば良いのでしょうか。

知能テストの問題にひし形を模写する課題があります。小学校の入試でも以前はよく出されていました。ひし形の模写が難しいひとつの原因は、斜めの線だけで構成された形だからです。この問題に象徴されるように、斜めの線の模写は難しいのです。点図形の難易度を決める要素のひとつに点の数が多いか少ないかがありますが、それ以上に難易度を決める要素は、斜めの線がどれだけ使われているかにあるようです。最近は、図形模写の課題はひし形に変わって立方体の模写がはやりです。斜めの線が使われているところが描けなくて苦労するようです。斜めの線が難しい原因にはいくつかの理由がありますが、点図形で子どもたちがある形を模写する様子を見ていると、

  1. どこからどこまでという意識が弱い。特にどこまでの意識が弱い
  2. 斜めの線の引き方そのものが、運筆の課題としても難しい(上から下へ、左から右へ)
  3. 周りに縦の線や横の線が引かれていると、視覚的にも引きずられる可能性がある

こうしたことを改善するために、次のような練習をしてください

  1. 2点を決め、その間にまっすぐにおはじきを並べる
  2. 斜めの線を運筆の課題として、繰り返し練習する
  3. 点図形や図形模写の課題で難しい問題が出されたら、それが何に見えるかの見立てをする
  4. どの点からどの点まで線を引くのか・・ということをしっかり意識する

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