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週刊こぐま通信
「室長のコラム」

第4回女子校合格フェア 講演会を終えて

第147号 2008/04/25(Fri)
こぐま会代表  久野 泰可

 4月20日(日)に第4回女子校合格フェアが行われました。今年は、こぐま会創立25周年になるため、女子校合格フェアに合わせ記念講演会を開催しました。「柔軟な思考力を育てる教育」と題した講演会では、現在の入試で求められる能力を分析し、そのためにどのような考え方で受験対策をすすめたらよいのかを具体的にお伝えしました。

入試で求められる能力を、実際に知っていただくため、ある学校で出された難しい入試問題を4問ほど解いてもらい、その上でどんな能力が求められているかを分析しました。後でわかったことですが、保護者の方でも、いくつか間違えていたところがあったようです。何を一番間違えていたかと言えば「話の内容理解」の聞き取りのようです。大人はいろいろ予想立てして問題を聞くため、覚えきれず間違えたようです。その点では、子どもの方が聞き取る力はあるかもしれません。メモを取ることに慣れた大人は、聞いているだけでは、どうしても覚えきれないようです。

問題を実際に解いた保護者の皆さんに「こうした問題に、機械的なペーパートレーニングだけで対応できると思いますか。」と問いかけました。保護者の皆さんにも「柔軟な思考力を育てなくては、対応できない」ことを実感していただいたと思います。その上で、授業中に見られた子どもの問題解決法を紹介しながら、間違いには必ず原因があること、機械的な教え込みではなく、考え方を育てなくては解決しないこと等を伝えました。

難しい問題を解いていくために育てなくてはならない、ものの見方を10項目ほど掲げ、事物教育を通して、これらを育てていくことが大事であることを強調しました。

(1) 物の特徴をつかむ
(2) いくつかの物事を比較する
(3) ある観点に沿って物事を順序づける
(4) 全体と部分の関係を把握する
(5) 観点を変えて物事をとらえる
(6) 物事を相対化してとらえる
(7) 逆に考える
(8) ある物事をひとまとまりにしてとらえる
(9) 規則性を発見する
(10) AとB、BとC の関係からAとCの関係を理解する

こうしたものの見方を育てない限り、これからの入試には対応できなくなると確信しています。

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