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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用29 置き換え・交換・消去4

2009/10/16(Fri)
 前週は、幼小一貫論理育成問題集「置き換え・交換・消去」の中から、「交換」についてみていきましたが、今週は「いろいろな場合を考えていく問題」です。

  • 上の□の中を見てください。アメ1個はドングリ1個、おせんべい1枚はドングリ2個、チョコレート1枚はドングリ3個で買うことができます。
    タヌキさんがドングリ5個を持ってお買い物にきました。ドングリ5個をちょうど使うと、どんな組み合わせでお菓子が買えるでしょうか。
  • 一番上のお部屋を見てください。
     チョコレート1枚とおせんべい1枚にがついています。チョコレートはドングリ3個、おせんべいはドングリ2個なので、このお買い物はちょうどドングリ5個分のお買い物です。他にどんな組み合わせがありますか。買うお菓子に買う数だけ青いをつけてください。

解答
  • チョコレート1枚とアメ2個に
  • おせんべい2枚とアメ1個に
  • おせんべい1枚とアメ3個に
  • アメ5個に

これは基本的には数の構成(5の構成)の問題です。単純な構成の問題と違うのは、置き換えの考え方が入っていることです。このような問題は、数の多いものから順番に考えていくことが大切です。その理由は2つあります。

ひとつは、数の多いものをはじめに押えれば、それだけ残りの数が少なくなり、わかりやすくなるからです。例題では数が一番多いのはチョコレートです。これを1枚買うとドングリ3個がなくなります。残った2個のドングリで買えるものは、おせんべい1枚、もしくはアメ2個です。したがって、チョコレートから組み合わせていく買い方は、

 1. チョコレート1枚とおせんべい1枚(例示してあります)
 2. チョコレート1枚とアメ2個

この2通りになります。
もうひとつの理由は、同じ組み合わせをしないためです。これは小学校の算数でいうと「場合の数」の考え方です。場合の数を考えていく場合は、思いつくままバラバラに行うのではなく、「多い方から」または「少ない方から」順番に考えていくことが原則になります。そうしないと、同じ組み合わせを繰り返しつくったり、まったく組み合わせに入らないものがあったりするからです。

上で述べたように、チョコレートから組み合わせていく買い方は2通りだけですから、次はおせんべいから組み合わせていく買い方を考えていきます。多い方から順に考えていきますから、まずはおせんべい2枚の場合です。2枚買うとドングリが4個なくなります。残りのドングリは1個なので、アメを1個を買っておわりです。次におせんべいを1枚だけ買った場合は、ドングリが2個なくなりますから、残りのドングリは3個となり、アメを3個買うことができます。ですからおせんべいから組み合わせていく買い方は、

 3. おせんべい2枚とアメ1個
 4. おせんべい1枚とアメ3個

この2通りになります。
そして、最後はアメだけの場合を考えます。アメ1個はドングリ1個で買えますから、

 5. アメ5個

この1通りだけです。
このように状況を整理して考えられるようになることが、数学的な思考力の育成に役立ちます。しかし、子どもたちがこれをはじめから整然と考えることは難しいことです。ひとつの場合だけでなく、試行錯誤しつついろいろな場合を考えていくことが必要です。そして、その繰り返しから順番に考えていく必要性を学んでいっていただければと思います。

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