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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用22 数の総合問題7

2009/8/28(Fri)
 今週も具体的な問題を踏まえて、数の総合問題について考えていきたいと思います。
「ひとりでとっくん93 数の総合問題」 の中に次のような問題があります。

「お祭り」
花子さんはお兄さんとお祭りに行きました。お祭りではチケットで買い物をしたり遊んだりできます。花子さんたちはチケットを10枚持っています。タコ焼きはチケット3枚、ヨーヨー釣りと綿アメはチケット2枚、金魚すくいは1枚チケットがいります。

(1)タコ焼きを食べて、金魚すくいを1回するには、チケットは何枚あればいいですか。その数だけうちわの部屋にを描いてください。(4枚、4個)
(2)お兄さんと花子さんの2人で、1回ずつ金魚すくいとヨーヨー釣りをするには、チケットが何枚あればいいですか。その数だけ朝顔のお部屋にを描いてください。(6枚、6個)
(3)チケットが7枚残っています。ちょうど使うためには、何をやればいいですか。同じものを何回やってもいいですよ。その数だけ、それぞれの部屋にを描いてください。(解答は本文)

 (1)は数の合成です。タコ焼きで3枚、金魚すくいで1枚のチケットが必要ですから、全部で4枚のチケットを使うことになります。(2)はお兄さんと花子さんの2人で考えていきますから、一対多対応の考え方も使います。ヨーヨー釣りを2人ですると2枚と2枚で4枚、金魚すくいは1枚と1枚で2枚使いますから、両方あわせて6枚になります。

難しいのは(3)の問題です。これは数の構成の問題です。チケットが7枚残っていて、それを全部使うのですから7の構成になります。タコ焼きの3枚と、ヨーヨー釣り、綿アメの2枚、金魚すくいの1枚を組み合わせて考えます。同じものを何回やってもいいという条件と、ヨーヨー釣りと綿アメが同じ2枚のチケットを使うわけですから答えの種類は多くなります。
これを表にまとめると以下のようになります。(横に見て、がついている組み合わせで7枚になります)
 タコ焼き(3枚)ヨーヨー釣り(2枚)綿アメ(2枚)金魚すくい(1枚)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15

実に15通りもあります。この問題ではこのうちの1通りを答えればいいのですから、それほど難しくはありません。ですから、1回できたら「他の組み合わせはありませんか」と質問して考えさせてください。最近の入試ではこうした組み合わせを考える問題も出題されています。ここでのポイントは、大きいものから順に考えていくことなのです。図形構成などと同じように大きいものをはじめに考えていくと、数で言えば残りの数が少なくなり、図形でいえば残りのスペースが小さくなってくるので考えやすくなります。

この場合でいえば、タコ焼きのチケットが最も数が大きいのでここから考えていきます。上の表のように、まずタコ焼きを2回行った場合(これは1通りしかありません)、次にタコ焼きを1回行った場合(これは、2~7のように6通りあります)、タコ焼きを全くやらない場合(8~15のように8通りあります)とそれぞれ場合で分けて考えていくといいと思います。このようにして考えていかないと、同じ組み合わせを2回する可能性がありますから注意が必要です。

このように、組み合わせを考えることは子どもにとっては難しいことです。しかし、いろいろな場合を考えていくことによって、観点を変えて考えていく力が身についてくると思います。これでできなかったらこうしよう、また、こうしてみようと試行錯誤して考えることが大切なのです。それによって論理的思考力が徐々に身についてくると思います。

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