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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用20 数の総合問題5

2009/8/6(Thu)
 今週も具体的な問題を踏まえて、数の総合問題について考えていきたいと思います。
「ひとりでとっくん93 数の総合問題」 の中に次のような問題があります。

「芋掘り」
 太郎君と花子さんとメガネの次郎君は、芋掘りに行きました。それぞれ掘ったお芋の数は、下の部屋の通りです。
(1)太郎君と花子さんの掘ったお芋の数の違いはいくつですか。その数だけ葉っぱのお部屋にを描いてください。( 2個)
(2)太郎君とメガネの次郎君も6個ずつお芋を掘りました。太郎君が次郎君にお芋を1個あげると二人のお芋の数の違いはいくつですか。その数だけモグラのお部屋にを描いてください。( 2個)
(3)3人全員のお芋の数を合わせて、仲良く分けると1人いくつのお芋がもらえますか。その数だけお芋のお部屋にを描いてください。( 5個)

 (1)は、数の多少の問題です。太郎君の掘ったお芋と花子さんの掘ったお芋の数を比べます。この「数の違い」という言い方は、最近の入試ではよく出てきますが、子どもにとっては少しわかりにくい抽象的な言い方です。2つの具体物を比べてその違いを言うのであればそれがはっきりしていますが、それが数になるとわかりにくくなってしまいます。「どちらがいくつ多いですか」と聞かれた場合には、多い方を探せばよいのだと具体的にわかりますが、「数の違い」と言われると、どうしていいのかわからなくなる子もいると思います。数は具体物に即していますが、このように抽象的な側面も持っているのです。

(2)は、数のやりとりの問題です。太郎君が次郎君にお芋を1個あげると、太郎君のお芋は1個減り、次郎君のお芋は1個増えるので、2人のお芋の違いは2個になります。これをどちらか1人に注目してしまうと、違いを1個としてしまう間違えが出てきます。片方の立場だけでなく、やりとりをする両方の立場に立ってものを考えることが大切です。

(3)は、16個のお芋を3等分する問題になります。したがって、1人当たり5個になり、1個余ります。これは等分除の考え方です。お芋を1個、1個と配っていく本来の等分のやり方でもできますが、この場合は、すでにそれぞれの子がお芋を持っているので、そこからやりとりするような考え方でもいいと思います。一番少ないのが花子さんですから、太郎君かメガネの次郎君から1個もらえば花子さんは5個になり、あげた方は1個減りますから5個になります。このように等分の問題でも、意味がわかっていればいろいろな方法を試してください。

しかし、余りの問題も残ります。例えば太郎君が花子さんに1個あげたとすると、あげていない次郎君は6個のままです。みんな同じ数にしなければなりませんから、6個のうちの1個を余りとして考えなくてはなりません。直接答えには関係ありませんが、こうした余りの意味をしっかり捉えられることも大切です。

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