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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用12 数の一対多対応 6 包含除2

2009/6/12(Fri)
 今回は、「一対多対応」に関連した包含除の問題について考えていきたいと思います。
「ひとりでとっくん35 一対多対応」 の中に次のような問題があります。

 ここにあるエンピツを3本ずつ入れるには箱はいくつあればいいですか。また、6本ずつ入れるには箱はいくつあればいいですか。その数だけそれぞれの部屋に、エンピツでをかいてください。

解答
3本の箱に6個、6本の箱に3個

この問題は包含除を2回使う問題です。はじめは3本ずつ組にしていって、何組できるか考えます。数も多くないですから比較的考えやすい問題です。次は6本ずつ組にしていきます。こちらは、数が多くてなかなかやりにくいと思います。まして、はじめに3本ずつセットしていくときに、で囲んだり線で結んだりしてしまうと、今度はそのや線が次の問題を解いていく上で邪魔になってしまいます。したがって、こうした問題を解くときには、できるだけ線を引かないようにするといいでしょう。まだ十分に慣れていないときは仕方ありませんが、慣れてきたら手で3本ずつ隠してそれがいくつあるかを考えるなどの方法をとって、問題を解いていけるようにしてください。

しかし、手で隠すことがスムーズにできるためにはその意味をしっかりとつかんでいなくてはなりません。この「手で隠す」ことは、はじめの問題で言えば3本ずつ箱に入れていくことなのです。問題の理解を深めていくためには、自分のしていることの意味づけをしっかりと言語化できるといいでしょう。意味もわからず、言われた数をただ端から隠していくだけといった機械的な操作では問題がもっと複雑になったり、角度を変えた出題になるとつまずいてしまいます。

しっかり言語化できることのほかにもうひとつ大切なことは、答えをスムーズに出せることです。やり方を理解しても、実際にそのやり方で行ったときにすぐに答えが出ないことがよくあります。答えを見つける作業に手間取ってしまうのです。それは、たくさんあるおはじきを~個ずつ分けていくという実際の作業を十分に経験していないからです。何個かずつまとめる作業を実際にしていれば、手で隠していく際にも、そのときのことがイメージされて作業がはかどるでしょう。

このように、数に関するいろいろな解き方はその裏づけとしての具体物操作が必要なのです。ペーパー上で行う操作のひとつひとつがどのような意味があるのかきちんと説明できるようにしてください。

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