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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用9 数の構成 数の構成を使った応用問題 その4 9の構成から

2009/2/13(Fri)
 前回は「8の構成」の応用問題を見ていきましたが、今回は「9の構成」の応用問題を考えていきましょう。
「ひとりでとっくん38 数の構成」 の中に次のような問題があります。

(「あ」~「く」の文字が書いてある部屋は、実際の問題ではそれぞれが空欄になっています。
ここでは、問題の解説に便利なため「あ」~「く」のひらがなを入れてあります)

解答
左 あ-1 い-5 う-1  右 え-1 お-2 か-2 き-1 く-4

 この課題は方眼を使った「9の構成」です。以前このコラムで取り上げた縦と横の関係で7の構成を行う課題(今 何を学習すべきか?150)と同じ趣旨で、縦と横の両方の観点でものを見ることができるかどうかを見ています。前回は縦と横の関係だけでしたから、部屋が4個でした。しかし、今回は3×3方眼ですから、部屋が9個になります。したがって難易度は7の構成のときよりも増してきます。特に右側の問題は難しいと思います。

まず左の問題から見ていきましょう。これは、どこから数を入れても正解になります。それは、「あ」「い」「う」それぞれの部屋は、縦を見ても横を見ても2つの部屋に●が埋まっていて、空いている部屋は1つだけです。したがって、たとえ縦だけで考えても横だけで考えても、数え間違えていなければ答えは必然的に合っていることになります。しかし、右側の問題はそうはいきません。順序正しく解いていかなければ不正解になってしまいます。こうした問題は、必ず2つの部屋に数が入っているところから考えなければなりません。ここでは、縦に見たときの「え」と、横に見たときの「か」の部屋がそれです。「え」は縦に見ると4と4が入っていますから、9にするには1を入れればよいことが分かります。同様に「か」は4と3ですから、2が入ります。そして、今入れた1や2を使って、「お」には2、「き」には1を入れ、最後に「く」に4を入れていきます。ところが、もし縦方向しか見ないで、縦の3つをあわせて9になるように「か」に1、「き」に2を入れ、「え」に1、「お」に4、「く」に2を入れたとします。すると、縦の列は全部9になりますが、横の列は9にはなりません。一番上の列などは、3つあわせると11になってしまいます。

このような方眼を使った問題ができるためには、あるときは縦で見て、またあるときは横で見るという視点の切り替えが大切です。この時期の子どもの思考力の特徴は、ひとつの見方に偏ってしまうことです。こうした問題を通して、観点を変える思考力を身につけてください。もし間違えた場合は、ペーパーだけではなく必ずおはじきなどの具体物を使って、試行錯誤をさせながらひとつずつしっかり練習をしてください。

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