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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 基礎25 数の構成 10の構成 その4 暗算練習機の利用

2009/1/16(Fri)
 前回は暗算の練習方法として、次の3つの段階を踏んで行うと有効であるとお話ししました。

1. おはじきなどを操作して考える
2. 5個ずつ2列に並べた10個のおはじきを見ながら考える
3. 何も使わず頭の中だけで考える

そして、この1.と2.の暗算の方法を具体的にお話していきました。今回はそこからさらに発展して、3.の何も使わず頭の中だけで考える暗算について考えていきましょう。暗算も3.まで行けば完成の域に達します。しかし、次のようにやや複雑になってくると問題が出てきます。

 公園で子どもが7人遊んでいます。3時になったのでそのうち4人が家に帰りましたが、すぐに別の子どもが2人遊びに来ました。8個あるアメを今いる子どもたちに1人1個ずつあげると、何個余りますか。

これは、数の増減と数の多少の複合問題です。7人のところから4人帰ったのですから、この時点で子どもは3人になり、そこに2人来たので5人になります。この5人に1個ずつアメをあげるので、アメは5個必要です。そこで8個のアメから5個を取ると、3個残ることになります。このように3回暗算をしなくてはなりません。しかも、その暗算も数が次々に変化していきますから、ひとつひとつの数を頭の中で把握しつつ考えて行わなければなりません。したがって、かなり難易度が高いと言えるでしょう。ですから暗算がすらすらできない子は、どうしても指を使いたくなってしまいます。
ここで、有効に使えるものが「暗算練習機」です。暗算はまったく何もないところで行うのは大変です。何か取り掛かりのあるものがそこに存在すると考えやすいでしょう。この暗算練習機は、次のようなものです。

「暗算練習機」

答えがわかった時点で、その数字を押すと木の棒が上がり、答えを表示するようになっています。これを使えば、ゲーム感覚で暗算が捕らえられて、楽しくできるのではないでしょうか。また、暗算練習機の棒には、それぞれの数のところにその数のが描いてあります。どうしてもわからなくなったら、それを手がかりに考えることができます。

何度も言いますが、指を使うと数の内面化が阻害されます。ぜひこれまで話したことを参考に暗算の練習をしてください。しっかりていねいに行えば、年長の夏くらいにはほとんどの子ができるようになります。がんばってください。

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