ページ内を移動するためのリンクです
MENU
ここから本文です
週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用4 「数の多少」の考え方を使った総合問題

2008/11/21(Fri)
 前回は「~より~個多い(少ない)数」について考えてきました。今週は「数の多少」の考え方を使った数の総合問題について考えていきましょう。
「ひとりでとっくん93 数の総合問題」 の中に次のような問題があります。

今日は太郎君のお誕生日です。お母さんがパーティーの用意をしてくれました。

1. ケーキの上にローソクは何本立っていますか。その数だけローソクの部屋にを描いてください。
2. カップとスプーンはどちらがいくつ多いですか。多いほうのお部屋に多い数だけを描いてください。
3. 子どもたちにお皿を1枚ずつ配るにはお皿は何枚足りませんか。その数だけお皿の部屋にを描いてください。

解答
1. 6個、 2. スプーンの部屋に2個、 3. 2個

 この問題は、1枚の絵の中にいろいろな数に関する問題が入っている課題です。1.は分類計数です。ケーキの上の6本のローソクの数を数えて、その数だけを描きます。2.と3.は数の多少です。2.では、カップとスプーンを一対一対応して、その差を考えていきます。スプーンの方が2本多いので、スプーンの部屋にを2個描いてください。3.は子どもとお皿を対応づけます。子どもにお皿を1枚ずつ配ると2人の子どもがもらえませんから、お皿が2枚足りないことがわかり、お皿の部屋にを2個つけます。質問の仕方は違いますが、どちらも一対一対応をして数の多少について考えていきます。

これまでの入試問題は、例えば分類計数のペーパーであれば、その1枚がすべて分類計数の問題のように、1枚全部が同じ趣旨のペーパーの形式でした。ところが、最近はこのように1枚のペーパーの中にさまざまな単元の問題が混在する「総合問題」の形が多く出題されています。それだけ子どもたちの日常生活に密着した形になってきたのです。これまでのように1枚全部が同じ趣旨のペーパーであれば、すぐにそのペーパーはどんな問題なのかがわかりました。しかし、「数の総合問題」では問題の一つ一つをしっかり聞き取っていかないと、何について聞かれているのかがまったくわかりません。
特にこの数の多少の問題につきましては、「どちらが少ないですか」「どちらがいくつ多いのですか」「同じにするにはどちらをいくつ持ってきたらいいですか。」などのようにさまざまな質問の方法があります。それを聞き間違えると、答えがわかってもをもらえないということになりかねません。
この問題についても、「数の多少」のもうひとつの形としての「~より~多い数」の質問方法をとって、「ローソクより3少ないものは何ですか」「カップより3個多いを描いてください」などの問題も出ることも考えられます。1場面にいろいろな物が描いてありますから、どのような形でも問題を出すことは可能なのです。
子どもは学習に慣れてくると、だんだん問題をパターン化して考えてしまうことがあります。問題を見たとき「この問題はきっとこうよね」と思ってしまうと、もう考えることをあまりしなくなります。注意して問題をきちんと全部聞き取ってから、適切な答えを出すように心がけてください。

PAGE TOP