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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

数 応用4 分類計数5 図形の弁別

2008/09/05(Fri)
 これまで「分類計数」については、そのほとんどが具体物を数えることに焦点を当てて考えてきましたが、今回は少し発展させて、図形を数える課題についてみていきます。
ひとりでとっくんシリーズの「分類計数」は、「ひとりでとっくん16 分類計数1」 と「ひとりでとっくん17 分類計数2」 の2冊に分かれています。これまでは、主に「分類計数1」の方から問題を考えていましたが、今回から「分類計数2」のやや応用的な問題を中心に考えていきたいと思います。

「分類計数2」の中に次のような問題があります。
それぞれ形の違うの数を数えて、その数だけ下のお部屋にをかいてください。

 ここに出てくる図形は、直角三角形、正三角形、二等辺三角形の3種類です。これらの違いは、小学校3年生で出てきます。指導にあたっては、角の大きさと辺の長さに注目させ、直角三角形は1つの角が直角で3つの辺の長さの異なる三角形、正三角形は3つの角の大きさと3つの辺の長さが同じ三角形、二等辺三角形は2つの辺の長さが等しく、2つの底角の大きさが等しい三角形と定義できることを理解させます。

しかし、幼児の図形認識では、辺の長さや角の大きさを厳密に考えることはできません。ですから、それらの違いをよく見て、弁別しなければなりません。これができるためには、普段からちょっとした形の違いに対して敏感であることが求められます。しかし、問題のひとつひとつの形が小さいのでその差は微妙です。ただでさえ分類計数は、同じものを2度数えたり数え落としたりすることが多い課題ですから、形の微妙な差を弁別しながら正しく数えていくことは、かなり難しい課題だと思います。ふたつの図形を見て、その似ているところや違うところを言語化することなどを繰り返し練習することでこうした能力を身につけていってください。

この問題は過去に小学校受験で出題されています。「ひとりでとっくん17 分類計数2」では、だけでなく、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形の4つの形についてもこの問題の次のページで扱っています。ぜひチャレンジしてください。

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