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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

常識1 理科的常識1 断面図

2007/10/26(Fri)
 今回から「常識」の領域について考えていきましょう。「常識」には、大きく分けて「理科的常識」「社会的常識」があります。「社会的常識」は、さらに「一般常識」「道徳的判断」に分かれます。これからしばらくは「理科的常識」について扱っていきます。
 「理科的常識」には、季節、自然現象、動植物に関する知識、鏡映像などさまざまなものがあります。今回は野菜や果物の切断面を見て、それが何の野菜や果物を切ったのかを考えさせる問題です。小学校入試ではよく出題されています。


 野菜を横に切りました。どの野菜を切ったものですか。上と下を線結びしてください。
 (「ひとりでとっくん54 理科的常識1」より)

(正解)下段 左から ダイコン、キャベツ、オクラ、レンコン、タマネギの断面図

 野菜や果物を切ることは、日常的にお手伝いを通して経験していると思います。しかし、切った面をじっくりと観察する機会はあまり多くはないと思います。ですから、このようにあらためてその切り口を探すとなると、なかなか難しい課題になるのではないでしょうか。
   「キャベツはたくさんの葉っぱが巻きついている」「レンコンは中に大きな穴が開いている」「オクラは、その切り口が星のようなかたちになっている」「タマネギは、円のような線がいっぱいある」など、それぞれの野菜の特徴を知っているかどうかがポイントになりますが、これは本物の切り口を見たことがなければわかりません。実際に切ってみれば、それぞれの野菜や果物の形、硬さ、などが目だけでなく手を通した情報として伝わってきます。また、子どもに切らせなくても、お母さんが食事の支度をしているそばで見ていれば、自然といろいろな食材に興味を持つようになるのではないでしょうか。白百合学園小学校の入試問題の中に、カレーに入れる材料を聞く問題がありました。カレーは、食べるときに見ただけでは、何が入っているか良くわかりません。お手伝いをしていれば、自然と何を入れるのかがわかるでしょう。
 今回の「ひとりでとっくん」の例題では、野菜や果物を横に切った断面しか扱っていません。しかし、ご家庭で練習するときは、横だけでなく縦に切った場合も体験させてください。例えば、リンゴはいつも縦に半分にしていると思いますが、横に半分にすると、中央の切り口の種の並び方が、星のようにも見えます。1つのものをいろいろな角度から見るという、幼児期にはとても大切な学習をこの断面図の理解を通して行うことができます。お子さまと一緒に、ぜひいろいろな種類の野菜や果物を切って、その切り口を観察してください。

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