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週刊こぐま通信
「今何を学習すべきか」

その27 数 応用 数の複合

2006/01/19(Thu)
   「数の複合」は、数の多少、一対多対応、数の増減などの数の基礎となるいくつかの単元を組み合わせて問題を解いていくものです。例えば、次のような問題です。

 駐車場に自動車が5台止まっていました。そこから3台出て行きましたが、すぐに1台入ってきました。今駐車場にある自動車のタイヤの数は全部でいくつですか。

 自動車の数をだしていくのは、数の増減です。ここでは、数が減って増えるという2段階の変化がありますから、それだけでも難しい課題です。その上にさらにタイヤの数を出すという数の一対多対応の課題が加わりますので、これは相当高度な課題になります。場面をしっかりとイメージして、今数がいくつになっているかということを常に考えていないとできません。 しかし、これはまだ二つ要素の複合です。次のような、ここに数の多少が加わって要素が三つになった問題もあります。

 公園で子どもが4人遊んでいます。そこにまた4人きましたが、3時になったので2人帰りました。今いる子どもたちにひとり2個ずつあめをあげようと思いますが、アメは9個しかありません。後何個持ってきたらいいですか。

 さらに、一対多対応と包含除の複合された次のような問題もあります。

 赤いボタンを押すと水がコップ2杯分出て、青いボタンを押すと水がコップ3杯分出るポットがあります。お客さんがみえたので、青いボタンを2回分押すだけのお水を出そうと思いましたが、青いボタンが壊れていて水が出せません。そこで、赤いボタンを押してそれだけの水を出したいと思います。赤いボタンを何回押せばいいですか。

 青いボタンを2回押すと、3杯が2回分ですから、6杯分の水が必要とされます。それを1回押すと2杯出る赤いボタンで出すのですから、赤いボタンは、3回押せばいいことになります。このように書くと簡単そうに見えますが、この解答への道筋を子どもが自分で考えていくことは大変なことです。このような問題を解いていくのは、かなり学習が進んだ段階ですから、この問題を二つに分けて、何杯分か出すところと、それを出すためには何回赤いボタンを押したらいいのかを考えるところに分けて考えるのであれば、それぞれの課題はできると思います。しかし、それを自分で考えていくところが難しいのです。そこで論理的な思考力が問われるのです。
 ここまで見てきたように「数の複合」は、「数の総合問題」と同様に数についての総まとめです。一つ一つの数に関する単元がきちんと理解した上で学習してください。特に、数の一対多対応は非常によく出てきます。したがって、これについてはしっかりとできるようにしてください。
 数の基本を身につけた上で、「ひとりでとっくん63 数の複合」 でいろいろな問題の練習を行ってください。

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